[BlueSky: 2429] 奉仕よりも生活教育を


[From] "Sato, Kenji" [Date] Tue, 3 Oct 2000 23:03:52 -0400

中澤さん、皆さんこんにちは。
佐藤@ミシガンです。

> そこで食べるかどうかは害になる可能性などのリスクと肉を無駄に
> しないなどのメリットとのバランスにかかってくるのだと思います
> が,現代においては,食べないことで回避できるリスクの方を重視
> しているケースが多いということでしょう。絶対的な根拠はないの
> では?
屍肉食はまさにおっしゃる通りに、リスクとメリットを比較してリスク(下痢をす
る〜死に至る)の方がメリット(肉を無駄にしない)より遙かに高いからしないだけ
でしょうね。”絶対的根拠”はないでしょう。ビニール袋を食べて死んでしまった羊
は、窒息死ではなく(ビニール袋を気管に誤飲するわけじゃないから), 腸管が詰
まっ
たための腸炎からの菌血症か何かである可能性が高いですから血液や臓器で細菌が増
殖している可能性が大いにあります。免疫がなくなった動物の体(死体)は細菌に
とって格好の増殖の場(栄養は十分、温度も高い)ですから、驚くほど早く内臓や血
液が分解されます。やはり、死んだ羊をさばいて大学祭か何かで食するのはやめた方
がいいでしょう。アフリカのハイエナは死んだ動物の肉を食べると言われています
が、彼らも実際は死んだ動物の肉を食べるより、狩りをして殺した動物を食べる方が
多いと聞いています。


> より小さいというメリットもあります(もちろん,生産性も低いわ
> けですが)。自分で獲った獲物を自分でさばいて食べるのは,肉食
> もする動物として当たり前のことですから,それを肯定しないとい
> うのは,自分にとって都合のよい現実しか見たくないということで,
> ある意味では責任回避といえるかもしれません。いかがでしょう
> か?
中澤さんのいう”責任”と言う言葉を「肉食は動物を殺すことによって可能になると
いう当たり前のことを現実感をもって受け入れる」、という風に勝手に解釈すると、
殆どの都市生活者は責任を回避しているでしょうね。でも、別に見たくない人に、現
実を直視しなさいと動物をさばいている場面を見せたい訳じゃないですよね。汚い物
や怖いものを「これが現実だ!」と見せるのはインパクトはありますが、単に見せる
ことによって物事の理解が深まるかどうかは大いに疑問です。単に生理的な嫌悪感を
誘起させるだけで、しばらく肉食出来なかったりベジタリアンを作るだけのような気
がします。子供はその点、柔軟で、おそらくは5-6歳ぐらいなら、当然のようにハン
ティングで捕った獲物を捌いて料理しても食べる気がします。アメリカでは狩猟を一
つの人類の文化として子供に継承していくと言うような面がある気がするのです。日
本は狩猟民族でないので、それに対する抵抗感が大きいかなぁ。


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