[BlueSky: 2416] Re:2413 永田農法について


[From] Akifumi Murase [Date] Fri, 29 Sep 2000 14:46:46 +0900

邑瀬@土壌屋です。久しぶりの投稿です。

自然農法を否定している訳では決してありませんので、くれぐれも誤解なさら
ないようにお願いします。

佐藤さん:
> 寡聞にして永田農法なるものは初めて聞くのですが、植物を敢えて厳しい環境下に置
> いて味の良いものを作る・・・理にかなっているように思えます。野菜や穀物等、化
> 学肥料にしろ自然の肥料にしろ十二分に与えてやると、早くブクブクと大きくはなる
> のだけど、コクや香りがない。(以下略)

念のためにコメントしておきますと、肥料を与えると味が落ちるのではないと
思います。大量生産している作物はどうしても扱いが雑になったり、店頭に並
ぶまでの時間が長かったりするので、完熟前(柔らかくなる前)に収穫します。
その結果、糖度などの味に深く関わってくる成分の濃度が低く、水っぽい味に
なります。肥料を多施したトマトでも、濃い赤色になってから穫って食べると
青臭くなくておいしいです。また、化学肥料と有機肥料とで味が違うというこ
とも、ハウス栽培が露地栽培に比べて栄養価が劣るということもまずないです。

ただ、必要以上の肥料を施用していることは間違いないですね。肥料が安いこ
とが一番の原因だと思います。昨年2月についに硝酸性(態)窒素が環境基準に
追加されました。(註:硝酸性窒素は土壌に保持されにくい。)

# ちなみに当時の新聞には「化学肥料に環境基準」というタイトルがありま
# したが、これは適切ではありません。有機無機に関係なく、投入された窒
# 素のほとんどは最終的に硝酸性窒素になります。


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