[BlueSky: 2413] 永田農法について


[From] "Sato, Kenji" [Date] Thu, 28 Sep 2000 23:36:50 -0400

佐藤@ミシガンです。
実は出張から帰って来て、メールをノートブックからデスクトップに移そうとして失
敗し、元メールをなくしてしまい、レスポンス出来ませんでした。(元メールの引用
が出来ない!)記憶違い、読み違い等あるかとも思いますが、お許しください。

寡聞にして永田農法なるものは初めて聞くのですが、植物を敢えて厳しい環境下に置
いて味の良いものを作る・・・理にかなっているように思えます。野菜や穀物等、化
学肥料にしろ自然の肥料にしろ十二分に与えてやると、早くブクブクと大きくはなる
のだけど、コクや香りがない。鶏だって50日ぐらいで促成されるブロイラーは柔ら
かいけど、1年も野外で走り回っている鶏には肉の味は全然かなわない。でも、残念
ながら現実の自由経済の下では美味しさや栄養の高さはお金儲けにならないようで
す。グルメの為に生産しているごく少数の人たちを除いて、大多数の生産者はより早
く、より大きく、より形よく、より日持ちする農産物を求めています。カリフォルニ
ア大学ではトマトの品種改良で有名な先生がいました。その先生が作ったトマトは壁
に投げつけてもつぶれないのです。この改良で収穫やダンプカーでの輸送が楽にな
り、流通コストを下げることが出来ました。・・・トマトの味や香りは犠牲にされ
て。オレンジやら食用のブドウやら同様の方向に向かっています。現在の大学や政府
研究機関での研究の主流は味や栄養ではなく、量や成長の早さ、日持ちの良さだと思
います。これは、結局は消費者が選んでいる事なんですが、日本ではどうなんでしょ
う?


池間さん@沖縄県宮古島
> さとうきび作におlける問題の一つに
> 作付けされていない期間の
> 耕土の流亡があげられます。
以前、沖縄のもっと南の方(ベトナム)でさとうきび関連の研究がありました。茎部
分の収穫の後、葉っぱや頭頂部をそのまま畑に放っておき地面をカバーし、耕起せず
そのまま株出しをして生産を3年ほど続けました。もう一つの対照区画はきれいにし
て起耕し再度植え付ける普通の方法です。意外にも2年目には放置した方でも害虫も
来ず収量がほぼ同程度だった上、地面が繊維で覆われているために土壌の流出が抑え
られたという結論を出していたと記憶しています。(英語の論文でインターネット上
のどこかにあります。)使えない葉や頭頂部を放っておいたら害虫が増え、収量がへ
ると思っていたのに2年目、3年目になるとある種の平衡状態になるのか、害が少な
いというのはおもしろいと思いました。さとうきび収穫後に大豆を輪作するのも一つ
の手かもしれませんが、全く逆に、できるだけ手抜きすることによって、土壌流出を
抑えることが出来るかもしれません。農業改良普及センターの人が率先してやる事
じゃないかもしれませんが。



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