[BlueSky: 2338] Re:2335 情報公開


[From] Akifumi Murase [Date] Sat, 09 Sep 2000 08:54:16 +0900

邑瀬です。こんにちは。

葛貫さん:
> 個々の研究者からの説明を求めるより、このようにして作られた
> データベースから情報を検索、加工し、一般に伝える専門家が
> 必要なのかもしれないと、時々、思います。

須賀さん:
> 公的にそういうひとびとを雇用して市民と研究者に情報提供する
> ことも、公共サービスのありかたとして考えられていいのではない
> かという気がします。研究には税金もつかわれているわけですしね。
> 今のところそういうしくみができていない以上、やる気になったひと
> ができるところからやっていくしかないということでしょうか。

そうなんですよね。いくら研究しても、それが最終的に社会に還元されなけれ
ば意味がない、もったいないです。いくら各パートが巧いオーケストラでも、
それをまとめて聴衆に伝える指揮者がいなければ良い音楽はできません。指揮
者は各楽器の性質を熟知している必要があります。また多くの場合、指揮者は
自分でも何かの楽器を演奏できて、演奏者の立場というものも理解しています。
もちろん客席にいるときもあるでしょう。

そんな職業(人材)が正に必要だと感じます。産学の協力といった言葉を最近
よく耳にしますが、いずれもかなり狭い範囲に限られています。また指揮者が
すべてを理解していないために、政策の段階ですでに不適切な判断をしてるこ
とがあるように思います。これは決定的な欠点です。官(行政)もまたしかり。

研究成果を社会に還元するには、当然ある程度の科学的な理解力が必要です。
研究者自らが還元に努めるのが理想ですが、仕事内容を端から見ている限りで
は、とてもそのような時間的余裕はないように思います。研究成果の報告書や
論文を書くだけでかなりの時間と労力を割いており、肝心の研究や実験をじっ
くりとする余裕がないというのが現状ではないでしょうか。

つまり、「指揮者」をするためには科学的な理解力が必要だが、とても片手間
にはできない。かといって、専門の人を雇うにはお金がかかる。

# 我田引水で恐縮ですが、そういう職業をぜひやりたいと思っています。科
# 学的立場による再資源化支援の会社を創ったのもそのためです。ビジネス
# としてはまったく考えていませんし、またそれ以前に成り立たないでしょ
# う。でも、悲しいかな会社というだけで警戒される始末で、なかなか本意
# を伝えにくいものです。

須賀さんご指摘のように、こういうことは公的にやるのが一番だと思います。


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