[BlueSky: 2306] Re:2303 子どものパワー


[From] "SUKA, Takeshi" [Date] Sat, 2 Sep 2000 15:42:16 +0900

須賀です。葛貫さん、ありがとうございます。

> 名前を知っていること = 「そのもの」を知っていること、
> ではないのだと思います。
> お姉さんと呼ばれていた頃、多摩川等で自然観察会を開催す
> るサークルに入っていたのですが、名前をきいて、フィールド・
> ノートに書いて、それで満足、という、名前コレクター(?)が、
> 結構多くて、何だか、もったいないな、とよく思いました。

そうですね。僕も実はよくそう思います(半分は自分が生き物の
名前をたくさん知らないことからくる気持ちかもしれませんが)。

子どもの場合は、(なんだ、このおじちゃんは名前を知らないのか)
とわかると、自分で自分にとってどんどん面白いことをみつけはじ
めることが多いようです。それに対し大人の場合はそこで「名前は
わからなくても生き物をみて面白さを感じることはできる」という
視点の転換を経験してもらうために、まとまった話をして頭のなか
に別のひきだしをつくってもらうお手伝いをするとよろこんでもら
える場合が多いような気がします。

これは、面白いとはどういうことか、という問題のような気がします。
小学生くらいの子どもは、まだ脳がさかんに発達している時期なので、
自分の五感で世界にふれること自体が面白いのではないでしょうか。
それに対して大人は、人間の共同生活のなかでかたちづくられた知識
の体系というか世界観のようなものに参加し、それと自分がやりとり
することに充実感をおぼえるのかもしれません。

これは僕の漠然とした理解を書いてるだけなので、まちがっている
かもしれません。どうでしょうか?

Takeshi SUKA
Nagano Nature Conservation Research Institute (NACRI)
E-mail: suka@nacri.pref.nagano.jp


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