一ノ瀬@尼崎市です。
私は、GM作物を擁護−−或いは将来性に期待する−−立場をとっています
が、それでも、何千年もの間食べ続けられてきて安全が確認されている、「昔
のままの無農薬の自然の食品」とどちらか好きな方を選んで良いと言われたら、
やっぱり自然食品の方を選んでしまいそうな気がします。
その方が、何となく安心な気がするからです。
でも、よくよく考えてみると、「何千年もの間食べ続けられてきた」からと
いって、それは安全性の証明にはなっていない様です。
出土人骨の調査によると、縄文人では、ガンという病は、極めて希だったそ
うです。
はじめて知ったときは、「やはり汚染物質が少なかったからか?」と一瞬思
いましたが、誤りでした。
縄文人は短命で、40歳までには大部分が死んでしまった為に、ガンが多発
する年齢まで生きていられる者が、極めて希だったのです。
これは縄文人に限らず、後の世の人達についても言えることで、昔の人はガ
ンになる前に、別の病気で死んでしまった。
ガンが重大な健康リスク要因となるのは、日本では、戦後になってからのこ
とです。
「普通の食品自体がガンの大きな原因になっている」
(例えば http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/munouyaku.htm)
と知ったときは、何千年も食べてきて、なぜ、人間がそれらの発ガン因子に対
して耐性を獲得していないのか不思議でしたが、この、縄文人の人生を知って
納得が行きました。
もともと、「人生40年」という条件でしか、自然の食品の安全性は確認さ
れていなかったのです。
それを、80年という、不自然に長い間生きる現代人が食べれば、健康被害
が生じてもおかしくはありません。
”実質的同等性”を求めるというGM作物に対する安全性の評価基準は、すっ
きりしないものではありますが、完全な天然食品ですら、発ガン要因となり得
るので有れば、致し方ないのかも知れません。
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