みなさん、ゲンゴロウさん、こんにちは、佐川です。
精神科医の中井久夫氏は、“イジメ”を3つのキーワードで
分析しています。
孤立化
無力化
透明化
『アリアドネからの糸』〈みすず書房〉“いじめの政治学”より
孤立化
“ターゲット”は、少し毛色が違う方がよい。
*言葉が遅かったり、読書好きだったりする子は、狙われやすい。
*狙われた時点で、その子は孤立してしまうかもしれません。
このとき助けようとした子に対して、『次はお前だぞ』と脅せば、その
子は、どうすることも出来なくなってしまうだろうし、その様子を見て
いたほかの子も、見て見ぬ振りをするしかなくなってしまう。
孤立化の完了
無力化
“ターゲット”は抵抗するし、逃げようとするだろう。
しかし、ここは学校なんだ。
“ターゲット”になっていることを知らない親は、その子を学校へと行けと
恫喝するだろうし、その子も親に心配かけたくないと思う優しい子だから
自分が“イジメ”られていることを明かさないだろう。
言葉による侮辱は常態化するだろうし、時には暴力を受けることもあるだ
ろう。でも“イジメ”る側は、常に多数だから、その子をずっと監視する事が
出来、実際そうしているのだから、“イジメ”の場から逃走することは、まず
不可能になってしまうだろう。ましてや、そこは『学校』なのだから。
無力化の完了
透明化
人間という生き物は、悲しい習性を持っている。
そのような状況が常態化すると、ある変化が訪れてくる。
こうなるのは、 『自分が悪いんだ』 『私の存在そのものがダメなんだ』
と思うようになってしまう。
そして、闘争する意志も、逃走する勇気も、生きる意志さえも失ってゆく。
透明化の完
了
そして、何も見えなくなってしまう・・・・
・。
とにかく、生き延びることができて良かった
“透明”にならなくて、ほんとうに良かった
佐川でした。
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