[BlueSky: 2019] Re : 2018 普通という厄介なフィクション


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Thu, 25 May 2000 11:50:22 +0900

こんにちは、葛貫です。

佐川さん:
>そこから拡大解釈して、少年たちは、自分が「王子様のようにではなく
>普通の人と同じ」く扱われることが「ムカツク」理由なのではないか、な
>んて思ったりもします。

>「ムカツク」や「キレル」という言葉自体は、昔からごく普通(今とほぼ同じ使
>用法で)に使われていた言葉です。

>もし、この言葉に違和感を感じているとしたら、それは今まで「子供・少年の
>世界」に無関心であったか、あるいは、そういう世界とは無縁でいられる上
>流階層の人ということになります。

「ムカツク」という言葉を、我が家の子供達も、よく使います。
学校でキレて、途中で教室を飛び出して、帰ってきてしまった子もいます。

「どうしたの?」と聞くと、理由を話したい時と、言いたくもない時がある
ようです。本人にとっては、口にもしたくないほど、プライドを傷つけられ
ていたりすることって、あるのだと思います。
でも、時間をかけて、ゆっくりと付き合っているうちに、何日も、何か月も、
何年もかかるかもしれないけれど、ああ、このことが、この子の心の地雷
に触れてしまったのだと、わかったような気がする時もあります。
これを教師に期待するのは、無理な注文で、親が付き合うしかないのだ
と思います。

親にできることといっても、いつでも話を聞く気があることを知らせておくこと
(聞いてみると、それなりの理由があって面白いです)、また、小さい時から
気持ちを語る習慣を身につけさせること(これは、親自身が感情を爆発させ
るのではなく、ある程度コントロールが効く状態で表現する訓練ができてい
ないとダメかもしれない)くらいなのだと思います。
私は、暇だからこんな呑気なことが言っていられるのかもしれません。

>いや、別に葛貫さんにケチを付けているわけではありませんので(^^;)。

はい。
今迄、そこここで、佐川さんが書かれたものを読んできて、センスの良さの
ようなものに敬服すると共に、そのような意図を佐川さんが持っていらっしゃ
らないことは、わかっているつもりです。

人は、自分の経歴と知識というフィルターを通してしか、ものごとを見ること
ができない。私にとっての「普通」は、他の人にとっては「普通」とは限らない
ということですね。

私は偶々、この時代の、とある場所に生まれ、その場で与えられた、あるい
は、自分で選び取ってきた経歴と知識を持っている。自分で選び取ってきた
部分に関しては、責任を負わなければならないけれど、何時、何処に生れた
ということは、私の責任ではありません。
これは、誰にでもあてはまることだと思います。
自分の見識の狭さに関しては、恥じ入りますが、ケチをつけられたと感じる
必要はない、と思っています。

私には「階級」という視点からものごとを見る素地がありませんでした。
そのような視点から見ると、また世の中が違って見えます。

ではでは。


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