[BlueSky: 1934] 中山間地農業 農薬空中散布


[From] "Hiroyuki Sagawa" [Date] Sat, 29 Apr 2000 22:10:51 +0900

みなさん、根本さん、こんにちは、佐川です。

【佐川wrote:1966】
> > 秋山豊寛さんは、福島県は阿武隈鍾乳洞のある滝根町で有機栽培や低農薬
> > 栽培で農業を営む人たちとサークルを作って、積極的に環境保全型農業に
> > チャレンジしています。≪ちなみに、私はここから50km南に住んでいます
> > その秋山さんが、農薬の空中散布をめぐって奮闘しております。
> > 低農薬栽培をしている水田に誤って農薬を空中散布されたとして、地元の
> > 農家が町に対して損害賠償を求めています。
> > 県の指針では一度農薬を撒布すると3年間は減農薬有機米として販売でき
> > ないために、損害を被ったとして町に対して慰謝料を請求したのです。
> > #この農家は、「賠償金が目的ではない。水を汚染する農薬の空中散布
> > #は、環境保全型農業に反する」と主張しています。

これは、“あの”秋山さんの現在を報告したわけです。

ただ、どうしても空中散布に対して良い印象を持てないので(早朝五時から、
バラ・バラ・バラ・と爆音たてるヘリコプターに頭の上を飛ばれるとねぇ)つい
辛口になってしまうわけです。

> 減農薬栽培、低農薬栽培というのを行うことに反論はありません。
> ただし、立地条件など、考えるべき問題、解決すべき問題が、まだまだあると言
> うことです。

現時点では(特に山間地域では)、低農薬・有機栽培は、ある意味で強者のた
めの農法という側面があると思います。

> ちなみに、福島県では、航空散布では、現在、いもち病という病気に対する殺菌
> 剤散布のみで、殺虫剤は散布していません。

確かに、稲作地域でしか航空散布はしていませんね。

> 有機減農薬あるいは低農薬で農業を行っている方々については、私は、誤散布等
> の問題を言う前に、そのような場所から遠く離れた地域で集団で栽培すべきだと
> 思います。

有機・減農薬農家が結集して、法人のようなものを作る。という試みもあって
良いのですよね。そうなればリスク分散型経営が可能になると思いますが。
でも、やはり、動かないんですよね、というか動けないんですね、農家は。

基本的に農薬は、使わないで済むならそうしたいのだが病気や害虫の心配
があるのでしかたなく使っている、というのが実際だと思います。
#だって農薬って結構な値段ですし、体にも悪いですからね。

> 減農薬、有機農業を実践している方々も、そのような現状を踏まえて、信念論や
> 思いこみなどではなく本当に中山間で農業を続けるために必要なことは何かを考
> えてほしいと思います。農家といえど、お金が必要ですから。21世紀の農業を
> 考えるとき、農家所得が若者にとって魅力あるものにしたいものです。

そのためには、このような異見交換が是非とも必要だと思います。

> p.s
> 佐川さんの
>  #有機栽培農家は浮いた存在になりがちなので、半ば嫌がらせ
>  #として農薬をまかれたのではないかと推測(邪推?)・・
> は、本当に邪推だと思います。

確かにそうだと思います。が、純粋な田舎者の私としては、そういう“気分”は
周囲の人々に共有されていたとしても不自然ではないと思っています。


佐川でした。


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