[BlueSky: 1926] Re:1923 山本さんへみなさんへ(訂正)


[From] can32960@pop07.odn.ne.jp (yuichiro) [Date] Fri, 28 Apr 2000 23:32:04 +0900

岩本さんみなさん、こんにちは。小宮です。

>スイスの哲学舎ヒルティは、その著書「幸福について」の中で、
>人は、まず無条件で他の人を愛するよう心がける必要があると
>いっています。他の人を疑い、憎むことのデメリットはあまりにも
>大きいからだということです。

すみません。うろ覚えで本質的に間違ったことをいってました。
正しく引用します。

「われわれはどんな価を払っても、われわれ自身のために習慣的に、
すべての人を愛するようにつとめなければならない、人々が愛に
価するかどうかは問うことなしに。なぜなら、それを誤りなく判断
することはきわめて困難だからである。何といっても人生は、愛な
しには、特に青年時代が過ぎ去ったあとは、きわめて悲惨なもので
ある。冷淡は折りにふれて容易に憎しみに変じ、これは人間の生存
をはなはだしく毒して、生はもはや死にまさらずとも思わせるほど
である。

憎まねばならぬのはどこまでも物であって、決して人間ではない。
人の善悪を判断して公正を失わないということは、あまりにも困難
である。不公正な判断は常に、判断を誤ったその人を最も苦しめる
ものである。

だから諸君は、理屈によっても、経験によっても、何によっても、
愛をしりぞけてはならない。これが、常に心の奥を平和に保ち、
さもなければ普通ひとが次第に厭にならずにいられないような事物
や人間に対してなお関心をもちつづける唯一の手段である。」
              ーヒルティ「幸福論」岩波文庫
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小宮 祐一郎
メールアドレス:can32960@pop07.odn.ne.jp


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