[BlueSky: 1919] Re:1912 イメージと実際の効果 下水道編


[From] Minato Nakazawa [Date] Fri, 28 Apr 2000 12:01:24 +0900

中澤@東京大学人類生態です。

学部2年のときに,味埜俊教授(その当時は講師だった)
http://www.env.t.u-tokyo.ac.jp/~mino/index.html
の廃水処理の生物学という全学ゼミに参加していた
ことを思い出しました。参加者が2人しかいなくて,
銀座に飲みにつれてくれていったりして,楽しいゼミ
でした。で,活性汚泥法(とくに嫌気好気法)の資料は
たくさんもっていた筈なのですが,十数年前のものなので,
資料の山のどこにしまったものか,まだ見つかりません。
#図書館で1993年に出た「環境微生物工学研究法」という
#本を借りてきたので,後で何かコメントできるかもしれません。

概論だけは去る3月に退官された松尾友矩教授の講義
資料が残っていましたが,下水処理として活性汚泥法
の実用が始まったのは,1918年にイギリスでのことだ
そうです。

(件名:[BlueSky: 1912] イメージと実際の効果 下水道編に於て)
Thu, 27 Apr 2000 22:26:24 +0900頃,Hiroyuki Sagawaさん:
> これは、ある程度以上のBODがなければ、効率的な処理が出来な
> いという、活性汚泥法という技術上の特性のためです、
このことから流域下水処理場は批判されていますよね。
安定してBODを大量に供給し続けないと処理効率が
低いようなものを大規模化するのは危険だと。

三番瀬を埋め立てた後に建設が予定されている施設として
流域下水処理場があるのですが,やめてもらいたいと思っています。
もう一点の問題は,流域下水処理だと最下流でしか水を川に戻さない
ことになることで,できるだけ発生源に近いところで処理するのが
いいのだけれど,活性汚泥法でやる限りはある程度の規模はあった方
がよく,その兼ね合いで中西準子さんは合併浄化槽を推薦しています
よね(「水の環境戦略」岩波新書や,下記URL)。
http://env.kan.ynu.ac.jp/~nakanisi/zak86_90.html#zakkan89

> 金属石けんは、降雨時に集中して流入してくるためBODが大きくなり過ぎて、
> 処理効率は悪化しますし、活性汚泥の沈降性も悪くなる傾向があります。
これは何か工夫の余地があるような気がします。
たとえば,曝気槽の3分の1から4分の1の大きさの予備槽を設置して
多目的活用するとかいうのはどうなったのでしょう?
(出典:中塩真喜夫(1986)「廃水の活性汚泥処理[改訂新版]」恒星社厚生閣)
#この本はたとえ話が多くて面白いです。古いですが。

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Minato Nakazawa, Ph.D. <minato@sv3.humeco.m.u-tokyo.ac.jp>
Department of Human Ecology, Univ. Tokyo
[WEB] http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/~minato/index-j.htm


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