こんにちは、小宮です。
中澤さんwrote;
> ヒメオドリコソウってどこにでもあるので馴染み深いですが,
> もともとはヨーロッパ原産の帰化植物ですよね。あれによって
> 生態的地位を奪われた日本原産の植物があったのかも? とか
> 考えるとなかなか複雑です。セイヨウタンポポにしてもオオ
> イヌノフグリにしてもきれいですが,同じことを考えてしまう
> と複雑な心境です。この辺が難しいところで,子どもと歩いて
> いて,「ああ,きれいだね」といって,よく見てみるとアリが
> くっついていたり,チョウが飛んできたり,というのを観察
> するくらいはいいのですが,帰化植物ということをどう語るか
> というところで悩んでしまいます。変に教えると偏見を植え付
> けることになるし。植物だって動物にくっついたり風に乗ったり
> して移動し拡散するのが本来の営みだから,ヒトが植えて増やし
> たわけではないこれらの植物の広がりは,原生種を駆逐したと
> しても一概に悪いとはいえなくて,ブラックバスとかケナフとは
> 区別すべきと思いますし(ブラックバスとケナフも,もちろん大きく
> その性質が違うので区別しなくてはいけませんが,人為的に意図
> して広めているという点は共通です)。
山口県ではブラックバスを釣り人から買い取っているそうです。
http://www.toukei.maff.go.jp/genti/1999_12/99_128_10.html
釣り人が釣ったブラックバスを放流してしまうので、なかなか
数が減らず、アユの稚魚などに大きな被害が出ているようで
すけど、釣った方としては、食べもしない魚をむやみに捨てて
殺してしまうよりは、放流してあげたほうが自然にやさしい、
という気持ちなんでしょうね。でもそれが生態系の破壊につ
ながっているとは、いろいろ難しい問題だと思います。
#そもそも釣りのためだけのゲームフィッシュなんか放流しな
ければいいのかもしれませんが。
ケナフですが、農水省のサイトで検索をかけたところ、「地球
にやさしいケナフ」、「ケナフで環境保護」、「地球の救世主ケ
ナフ」、とケナフの良い面を紹介している記事がほとんどでし
た。
その中のひとつ、「JAと民間企業と共同で「ケナフ」収穫」の記
事でも、
http://www.toukei.maff.go.jp/genti/2000_01/00_012_24.html
「ケナフは,アオイ科フヨウ属の一年草の作物で,3〜4m
まで成長する。二酸化炭素の吸収力,水質浄化力に優れ,
また,紙の材料として木材の代替作物ともなり,森林伐採の
抑制にも寄与するなど,環境保全に役立つ作物として近年
脚光を浴びている。」
とケナフのことを褒めちぎっていました。資料を見る限りにおいて
は、国の方針としてはケナフの栽培を推進しているように思えま
す。実際ケナフによる生態系の破壊というのは、どの程度大きい
ものなのでしょうか?ブラックバスの時のように、将来大変なことに
なる可能性があるものなのでしょうか?それほど環境保全に対して
有効なら、帰化しないように気をつけて、閉鎖区域で栽培する
ようなことはできないものなのか、とも思うのですが。
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