[BlueSky: 1832] Re:1831 クラスター


[From] "Katsumi Tamaoku" [Date] Fri, 21 Apr 2000 14:58:12 +0900




山本さん、みなさん。

  玉奥です。

山本さんwrote:

>疑問点、
>1.クラスターってなーに?
>水分子の集合体っていうけど・・・・

同じ種類の分子が集まってできた「いれもの」のような形の分子集団
の事を言っているようです。ですから、水の集団に限ったものでは
ありません。

>
>・もともと、水の状態でも分子はある程度は結びついているのであるが
> それがどのような塊として認識されるのでしょうか?
>
> (金属結晶での”粒”(粒界割れ等の”粒”)なのか?液体でもそのような
>ものが存在するのでしょうか???)
>

クラスターの集合は緩やかな集まりで、離合集散を繰り返しているものを
指しており、金属の集団に近いのは水の結晶構造である氷でしょう。

>・結合力は分子間を結合させている分子間力か?
> (だったら変わりないようにも感じる。)
> (もしそうなら、奥玉さんが書かれている沸点の変化で証明できる???)
>

水の場合の結合力は、酸素と水素の電子構造に由来する「水素結合」
だと思います。
水の場合では、自由エネルギーの大きい気体の水(蒸気)ではその質量
から、1分子のH2Oとして存在しているようです。

>・クラスターの大きさで、他の成分が(金属分子原子などが)
> 水分子の間に入らない様にできるのだろうか?
> (なんか違うような気がするのですが???)
>

水が物質を良く溶かすのは、水分子が溶かす相手に取りついて水の中
に引っ張り込むからです。金属イオンが水に溶けるのも同じです。
ただ、クラスターの大きさを操作できないので自由に溶かしたり、不溶に
したりは水だけでは出来ないでしょう。
ですから、水が接触しないようにすれば溶けません。錆止めに油を塗る
のもそのためです。

氷は自由度のない結晶ですから、物を溶かしません。水を一部凍らせ、
その氷を取り出して溶かせば前よりきれいな水になります。

>2.クラスター成るものが体にいいのか?
>・集合体の大きさが小さくなると活性化するのでしょうか?(そのメカニズム
>はいかに??)
>
>・活性化するのはどの部分だろう?(メカニズムはいかに??)
>
>・クラスターがあると、金属反応(鐵の酸化反応)
> の反応速度が変化するのでしょうか?
> (触媒と理解すればいいのでしょうか???でも違うような気がする。
>  触媒はその表面で・・・・(詳しくないので省略))
>
>3.クラスターが磁気で小さくなるメカニズムは?
>・磁気とは不思議なものでよくネオジのような強力な磁石
> にさわろうとすると少し皮膚がぴりぴりとすることが
> ごくごくたまーに(気のせいともいえる)があるのですが(←余談です)
> 磁気にはその存在だけで物質の形状、性質を変化させる力
> はあるのでしょうか?
>(磁場変化の影響だけなら電磁波の方がもっと作用するかのように思え
>ますし・・・・)

ここらへんになると全くわかりません。

クラスターは包摂化合物とも言われております。私達が日常眼にする
包摂化合物は、尿素を入れたハンドクリームです。
尿素はCO(NH2)2で、これも水素結合によって多分子集合して入れ物
を作り、その中に油を取りこみ、水と油の分離を防いでおります。
尿素は作る入れ物が大きいらしく、微小粒子も取りこむようで、陶土に
尿素を加えて練ると、伸びがよくなり、薄物ができるそうです。

最近話題となっているクラスターは、「メタンハイドレート」でしょう。
海底から引き上げられた「燃える氷」です。
このメタンハイドレートは、46個の水分子が8個のメタンガスを包んで
いるそうです。

>・広告なんかで見るとすごく小さな磁石を用いて磁化水を作っているのですが
> だったら、ネオジなどの強力なものは放射能級の影響力があるのかなぁ???
>           (半分ジョークです)と思ったりします。
>
>どうにもふしぎでなりません。(でもおもしろそうな気がします)

これも全くわかりませんが、身近な水が人間の生命にとって最も大切で
基礎的な作用を担っているようです(体重の半分以上は水ですから)。

では。    玉奥克巳



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