[BlueSky: 1677] Re:1665 中山間地農業


[From] Minato Nakazawa [Date] Thu, 06 Apr 2000 11:24:10 +0900

中澤@東京大学人類生態です。
昨日は子どもの入学式で休みをとっていました。
#雨が降って寒くて,小学校初日で緊張している子どもは
#だいぶ疲れたようです。

(件名:[BlueSky: 1665] Re:1648 中山間地農業に於て)
Wed, 5 Apr 2000 18:05:27 +0900頃,Kaz. Yokoyamaさん:
> 釣り堀よりもっと漁師さんに近い船釣りとかをいくらやっても漁師の心は
> 解らないと思いますね。全然関係ないですが,水産資源を本当に守りたければ
> 漁師を全て公務員にするべきだと東大海洋研の松田さん言ってたのを思い出し
> ました。理由は「資源の厳密な管理」だったと思いますが,実は公務員は仕事
> をしないからだったような気もします。「あぁ君知るや公務員の心・・・」
ごもっとも。多くの釣り客はそれで生計を立てているのではなく,釣りという
消費をしているだけですから,違いは明確と思います。関係ない部分に反応して
恐縮ですが,松田さんが九大にいたころ書かれた『「共生」とは何か』(現代
書館)【1995年,2369円】のp.176-179に,漁業国有化論は展開されています。

資源の売上げと従事者の利益が正の相関をもっている限り「共有地の悲劇」
http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/bssummary.html#4)的な状況が止ま
らずに,持続的な最適漁獲戦略がとれないなら,漁獲と収入の関係を緩やか
にすればいいというのが基本発想と思います。
#漁業者間の合意がとれない,という背景があるわけで,農業の場合とも
#共通していますね。

ついでに書いておくと,松田さんは,その実現のためには,加工,流通,
消費者まで含めた体制作りが必要だという点も指摘しています。消費者の
欲望を変えるのが最大の難関ではないかと思いますが。

=====
Minato Nakazawa, Ph.D. <minato@sv3.humeco.m.u-tokyo.ac.jp>
Department of Human Ecology, Univ. Tokyo
[WEB] http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/~minato/index-j.htm


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