[BlueSky: 1475] Re:1472 遺伝子操作と農薬


[From] "Yamazaki Tetsuo" [Date] Tue, 7 Mar 2000 12:44:24 +0900

須加さん、星野さん、こんにちは山崎です。

> 須賀:
> > 上記のホームページの主張の基調は、
>    ・・・・・
> > 「公正な基準にもとづいて安全といえない科学・技術の利用はひかえるべき」
> > だと思ったのですがちがうのかな。
>
> 山崎さん:
> > そうですね。僕は「遺伝子組み替え食品は危険かもしれない。」と受け取りまし
た。
> > なので、必要じゃなければやめとこうよ。がいまの僕の意見です。必要なので
しょう
> > か?
>
> なるほど。必要かどうかは、僕にはわかりません。PSRASTは、必要ない
> と言っていますね。
>
> わたしは個人的に、生態学的な悪影響と途上国への社会的・経済的な悪影響
> に特に関心があります。ただ「悪影響がある」と自分のことばでいえるほど
> の知識がないので慎重な言い方をしました。わたしの前回のメールは、遺伝
> 子組み替え食品そのものへの評価に立ち入ったものではなくて、ホームペー
> ジをつくっているPSRASTの基本姿勢をどうとらえるか、という点にふれた
> だけのつもりだったので、そういうふうによんでいただけたらうれしいです。

ホームページの基本姿勢については同意見です。そのうえで「危険かもしれない。」
は僕の個人的意見です。言葉が足りなくてすみません。


> 「自然と共生」することを考えるのも、簡単なことではありません。
> このことについて研究するのが、僕の仕事なんですけれど・・・(笑)。
> こういう研究にも科学的なものの考え方は必要ですが、それだけでは
> だめですし、いろいろな意味で社会とのコミュニケーションを大切に
> していかなくてはいけないと思います。
>
> 葛貫さん:
> > どの時代、どこの国、どの階級(?)に属するか、何を一番大切にするか、何を

> > 優先するかによって、善悪、安全・危険の判断は変わってくるように思われま
す。
> > 餓えて瀕死の人達を前にしたら、その人達の餓えを満たすことが、自然を破壊
> > したり、多少のリスクをおかしても善で、最優先事項になるかもしれません。
>
> 葛貫さんのこの意見に共感しました。PSRASTがかかげる
>
> > 新しい科学と技術を利用するにあたっては、それが
> > ・地球の生態学的状況をこれ以上悪化させず、持続可能な発展と長期的に両立
> >  するものでなくてはならない。
> > ・地球上のひとびとの健康をおびやかすものであってはならない。
> > ・南の国々の社会的経済的状況を悪化させるものであってはならない。
> > ・人間のニーズに大きく寄与するものでなくてはならない。
>
> という基準がゆらぐ場面があるとしたら、そういう状況におかれたとき
> かもしれないと思いました。もっともPSRAST自身、これらの基準は、
> 「予備的な草案」であるとことわっていますね。おなじ意見や主張でも、
> きくひとの位置によって意味や受けとめ方がかわってくるということへ
> のこのような想像力を、大切にしなくてはいけないな、と感じました。

以前、「アフリカで起きていた環境破壊に対し、欧米の環境保護団体が
大きく反対活動をしたが、そこで暮らす人々の生活はまったく無視されていた。」
という 話しを聞いたことがありますが、まさにそういうことですね。
GMはともかくとして、少数の企業が力を持ち、世界の農業が支配されるような
ことになってはならないと思いますが、それで貧困から抜け出せるかもしれない
と考える人もいるかもしれませんね。

星野さん:
バイオ研究者の主張:
 これからも人口が増え続け、2050年には150億人に達する。このためには
病害虫、雑草、干ばつ、冷害、塩害に強い植物の育成が必要である。我が国
も20〜30年後に予想される食糧危機の回避のためにGMを取り入れる必要が
ある。

人口予測は多数ありますが、150億人は私の知る限り一番大きな数です。
国連の予測では2050年に95億人としています。これは恐らく、人口抑制
政策を考慮に入れての数字だと思います。(詳しくご存知の方いらっしゃいますか
?)
150億人ならば、GMの必要性は大きくなると思いますが、GMを推進するには
好材料であるように感じます。データのソースがありましたらお教えください。
また、バイオ研究者の方々はどう考えておられるのでしょうか。 

 

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The ornament of beauty is Suspect,
A crow which flies in heaven's sweetest air.
  Ralph Waldo Emerson -"Nature"

Tetsuo Yamazaki
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