[BlueSky: 145] 組換え生物による食料生産 Re:140


[From] "Nagamine, Takafumi" [Date] Wed, 21 Jul 1999 14:34:00 +0900

STAFF研の長峰です。

> 倫理的な問題は価値観の相違の問題で、これで
> 改良は悪いことだ、と批判はできないと思いますが、遺伝子組み替えに
> よる改良に伴う安全面の問題、我々の身体に与える影響の点は、十分議論
> されなくてはならない問題だと思います。むしろ、遺伝子組み替えによる
> 食品(様々な農作物、肉、乳製品、医薬品等)をうけいれられない原因は、
> こちらのほうが大きいでしょう。

その通りだと思います。組換え植物の問題は、倫理的な問題と、安全性の問題の2つに分けて考えるべきだと思っています。倫理的な問題は置いておくとして、安全性の問題として、人だけでなく環境への影響をきっちり押さえる必要があります。現在実用化されている組換え植物は、害虫や除草剤に耐性を示す遺伝子を導入したものです。このような組換え生物は、いずれも人や環境に影響を与える可能性があり(あくまでも可能性です)、なおかつその可能性を否定することが困難なものだと私は考えています。したがって、他の生物に影響を与える遺伝子を導入した生物を自然環境に出すこと、今のようなチェックの甘い状態で組換え生物を自然環境に出すことには反対です。



長峰 ∴nagamine@gene.staff.or.jp∴



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