[BlueSky: 1408] 助成金頼みが現実


[From] "Takashi Goto" [Date] Tue, 8 Feb 2000 00:09:55 +0900

喜多さん、みなさん

後藤@環境NPO研究会です。
喜多さん、少しでもお役に立てて嬉しいです。

ちなみに助成金の話をしますと、例えば環境NGO・NPO・市民団
体の現状を見てみると、95年の調査によれば、環境NPOの収入
構造は、26.5%が公的補助、22.6%が民間寄付、残り50.9%が会
費や料金からの収入となっています。収益事業が充実していると
は言えず、助成金頼みが現実です。うちも最近3つ申請して、一つ
はすでにはねられ、残り二つもどうなることか。トホホ。
また、年間予算100万円未満の団体が8割となっていて、どちらか
といえば問題提起型の市民活動や政策提言(アドボカシー)に係
る団体が多い、いわば「ミッション過剰」状態といえるでしょう(当会
会員のセンセイの言)。

ただ、環境問題の場合、社会的に見て不当に外部不経済な状態
があまりに長く続き、課題・問題が超山積なので、福祉やまちづく
りなど、比較的予算が付き企業も金を出したがる分野に比べて、
事業面が弱くアドボカシーなどに活動が偏重するのは無理もあり
ません。
おまけに政府や経団連は聞く耳持たないばかりか、裏工作までし
て環境保全対策を後退させることにやっきになってきたのだから、
環境NGO・NPOと呼ばれる団体の多くが、はたから見て「正義
」に見えるのは無理も無いし、事実そういう場合は多いし、逆にそれ
を気取ってかえって社会の反感を買う団体も多いと思います。

も一つおまけ。環境市民団体・NPO・NGOをぼくなりに分類すると
、いわゆる反対運動型の市民運動型の市民団体、告発・対決的な
市民運動ではなく生活提案型の市民運動団体、政府や自治体に
対して政策提言していくアドボカシー型団体、サロン型団体、地域
活動型団体、近共益型団体、多角経営団体、異業種参入団体、
公益法人…などさまざまです(異論反論数多アリ)。
環境NGOといわれる団体の総数は、環境事業団が(財)日本環境
協会に委託して実施した「平成7年版環境NGO総覧」作成のため
の調査概要によれば、調査票を発送した団体数はナント11,595団体
(!)で、回答のあった団体の内、民間の非営利団体で環境保全活
動を行っているとしてその名簿に収録した有効回答数は、4,227団体
もありましたとさ。おしまい。

またお話しましょう(なんて一方的にしゃべりまくってしまいましたが..)
では、夜も更けてまいりました。おやすみなさい。

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後 藤   隆 [ Takashi Goto ]
[mailto:takapi-@sf6.so-net.ne.jp]
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