[BlueSky: 1395] Re:1394 雇用対策とし


[From] "Kaz. Yokoyama" [Date] Sun, 6 Feb 2000 13:56:01 +0900

佐川さん,

> 「地域学への招待・世界思想社」という本を読んで、自分の考え方をちょっと
> 修正したくなりました。

仰られることは全く尤もです。

蛇足で恐縮ですが,その上でケインズが1936年に発表した『雇用・利子および
貨幣の一般理論』のご一読をお勧めします。その中では有名な「有効需要と流動性
選好の概念」が述べられています。あまりに良く知られた理論ですから,失礼に
当たるかと思い,以前の議論では敢えて申し上げませんでした。確か,前にあった
「公有地の悲劇」の話題の中で,マクロ経済が専門のかたも登場されていたと記憶
しており,その方の説明を期待していたものですから・・・・

ただ,複雑化,無境界化が進んだ現在では,これだけでは十分では無く,むしろ
国民の貴重な財産を,将来の世代の負担に替えているだけのような,「無駄」な
事業に投じる結果を招いていることも事実です。「公共事業=無駄」はあまりにも
思考停止の論理だと考えますが,「自律的に富が循環するシステム」の構築を事業と
する必要は今も有ると考えています。これは何も大型である必要など無いのです。
もっと頭を使った「しなやかな事業」が必要でしょう。そのためこそ,この様な
バランス感覚を持った冷静な議論の場がますます必要になるのではないでしょうか?

それと同時進行で,公に意思表明し,行動する必要性は既に述べたとおりです。

その上で,社会システムの複雑性を考慮した持続・自律的行動案は,だいぶ前に
横山和成さんが,「資本主義と多様性」の議論の中の「減税か公共事業か?」
http://www.affrc.go.jp:8001/dgc/DGCboard/messagesJ/161.html
で述べています。

ご一読をお勧めします。そして厳しいコメントを頂ければ彼も喜ぶでしょう。
(屹度^^)

では,お後が宜しいようで。

横山 和尚/DGC総研


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