一ノ瀬(尼崎市)です。
少し返事が遅れました。
葛貫さん<
別に、土建業を擁護し、自動車産業を軽視しているわけではありません。
私は、複雑に絡み合い、辛うじてシステムを保っているように見える産業界に、
できるだけ大きな混乱を起こさずに、公共事業の質をあげる方策がないか考
えた方が良いのではないか、また、そうでなければ、社会的な支持は得にくい
だろうと申し上げているだけです。
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自動車産業を含めた全産業から集めた税金と、全国民の負担となる国債に
よる借金を、土建業に注ぎ込み続けていること自体が、既に、
「複雑に絡み合い、辛うじてシステムを保っているように見える産業界」
に混乱を引き起こしています。
葛貫さんは気付いておられないようですが、日産の現在の惨状は、特定産業
にのみ公的資金をつぎ込んだ結果、つぎ込まれなかった産業に現れたしわ寄せ
です。
葛貫さん自身にその意図がないとしても、実質的に、土建以外の産業を軽視
しているのと同じ事になっています。
現下の不況は、直接的には、長年の土建への金の垂れ流しで悪化した財政を、
橋本首相が増税で立て直そうとしたことに始まっています。
9兆円(記憶不確か)もの国民負担増加によって、消費は停滞し、底なしの
不況に足を踏み込みました。
一刻も早く、無駄な出費は止めなければ、橋本首相当時の悪夢を10倍した
災厄が、近い将来日本を覆います。
「複雑だから慎重に行こう」などと言っているヒマが、果たして日本にあるの
かどうか。
この点、[1336]で
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第十堰の建設には総工費1000億円の予算が取られ、それをあてにして動
き出している企業もあるでしょう。建設だけではなく、機器・資材等の分野ま
で考えると、どれだけの人が関ることになるのかな、と思います。
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と心配しておられた葛貫さんも、その後の発言を読む限り、吉野川可動堰の問
題に関する限り”枝葉”として切り捨てる立場を固められたように思います。
1000億円もの事業を中止しても大丈夫というのならば、「複雑に絡み合
い、辛うじてシステムを保っているように見える産業界」に対する配慮など、
あまり必要ないように思えるのですが、いかがでしょうか?
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