[BlueSky: 1327] Re:1326 第十堰は多面的な問題


[From] yuichiro komiya [Date] Tue, 25 Jan 2000 09:04:58 +0900

後藤さんこんにちは、小宮です。詳細な御説明ありがとうございました。

> つまり、第十堰問題は、公共事業とその決定、市民参加のあり方、それらをめぐ
> る人間同士の争いだけのほかに、技術文明、歴史・文化、そしてもちろん自然
> 環境の保全という、日本の環境問題を象徴する多面的な問題なのです。あたか
> も「豊島」がそうであるように。

よく理解できました。そういった背景があったのですね。

> 小宮さんwrote;
> >一度動き出した大掛かりな公共事業を途中で止めるというのは確かに難しい
> >ことなんでしょうけど、公共事業というのが住民のために行われるものである
> >ことを考えれば、少なくともその住民の大半が反対しているような公共事業
> >はどんなに大変でも 一度見直し、再検討くらいは行うべきではないのでしょう
> >か?
>
> この点については、「[1316] Re:1315 愛知万博とトヨタ」で、一ノ瀬さんが痛烈
> なトヨタ批判とともに力説している通り(レス送れて失礼)、これまで多くの公共事
> 業が住民・市民のためでなく、「お上」や「権力者」「建設屋」などのために行われ
> てきたことに異論をはさむのは、かれら自身か、または国の治水政策で一命をと
> りとめた当事者くらいのものでしょう。

僕の実家のある九州でも諌早湾の埋め立て、という例がありま
した。むつごろうが住むすばらしい干潟だったのに、今はみる
かげもなく、水が腐ってきている(?)とかいうことも聞きました。
あの時も、大反対があったんですが、結局止められなかったん
ですよね。

昨日のニュース23に中山建設大臣が出ていましたが、何か住民
投票の結果をあまりまじめに受け止めていないような発言をさ
れていて、ちょっと嫌な感じを受けました。今朝の新聞では、
なにか別の方法を考える余地がある、とか言われていましたけ
ど、昨日の会見を見た限りでは、ちょっと信用できません。
住民投票の行われた地区よりさらに上流に工事を移す、とか
いう案も出ているようですね。

> 皮肉なのは、北海道の「時のアセスメント」のように、不況とそれに伴なう自治体
> の財政縮減が公共事業の見なおしや中止につながる事例がままあることです。
>
> ぼくは、かつてエジンバラ公が指摘したように「熱しやすく冷めやすい」日本の
> 環境保全運動を、公共事業の分野で今後いかに継続させて行くかを、今考える
> べきだと思います。この点については、いい知恵があんまりないんですが。

とりあえず、今回の住民投票が、今までの流れを変える方向に
向かえばいいと思うのですが。



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