[BlueSky: 1230] Re:1229 少子化問題・人口減少問題


[From] Ken Goto [Date] Thu, 06 Jan 2000 15:06:48 +0900

あけましておめでとうございます。

8月末以来の後藤@帯畜大です。

青空MLで少子化問題が今話題の一つになっていますが、8月上旬にも
盛り上った話題でした。

中澤さんにつくって頂いた↓の検索ページ
http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/bluesky2.html
で、
「産まない」をキーワードにして検索すると、【290】の葛貫さんの
メールが最初期のもので、「少子化」なら【262】の小宮さんの発言
が最初期のものであることが分かります。

中澤さんの【321】や【325】には、これに関連した各種の統計資
料が紹介されています。

・・・どなたか、↑の議論をまとめて頂けると嬉しいのですが。

僕自身の実感としては「子育ては大変だった」というもので、子供を育
てにくい社会になったことを、戦後日本社会の「貧困化」と結び付けて
議論した記憶があります。

> 葛貫です。
>
> MSNニュースに
> 「サルに学ぶ母性の社会学」という霊長類学者セーラ・フラッファー
> ・ハーディさんのインタビュー記事がありました。
> http://journal.jp.msn.com/worldreport.asp?id=991230ns_monkey&vf=1
>
> 「人間の子育てには周囲の協力が必要 で、それを得るために、
> 母親は何らかの「取り引き」あるいは「妥協」を必要とする。
> この支援のシステムが崩壊すると、 親身になって世話をして
> くれる人がいなくなり、子供の発達が阻害され、自己中心的に
> なったり、他人の立場になってものを考えられなくなる可能性
> がある。極端なケースでは、他人に共感することがまったくで
> きない子になる。 人が生まれながらにして共感を育む能力を
> 持つとしても、その能力が花開かないとしたら、この形質は
> 子孫に受け継がれない。 相手に共感するという人間特有の
> 感情を失うと、いま私たちが考えている人間とは違う生き物に
> なってしまうだろう。 」というような内容でした。
>
> 自他の区別がなく、責任の所在がはっきりしない日本の「村意識」
> のようなものは好きになれないのですが、個を確立した上で、
> 明瞭会計な(?)取り引き、妥協をすることはできるのかも、とも
> 思いました。

隣近所が助け合い、共同して子育てする、という状況が戦後どんどん希
薄化してきて、狭いマイホーム、マンションの内と外の隔たりが極めて
大きくなってきたように思います。

しかし、個の「自由と責任」が推進された、というよりは、個の「勝手
と無責任」が増長されただけ、のようでもあります。それはまた同時に、
「共感」喪失への道でもあり、「孤立化」「自閉症化」への道でもあっ
たようです。

周囲に与えるであろう不快感を全く気にする様子もなく振る舞っている
ように「みえる」一部の若者はその申し子であるように思えるのです。

後藤 健
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帯畜大 生物リズム学 Phone (& Fax): 0155-49-5612

☆ 「生命を考える」(玄関)
    http://www.obihiro.ac.jp/~rhythms
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    http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/bluesky2.html


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