[BlueSky: 122] 雑感 Re:120


[From] Ken Goto [Date] Fri, 16 Jul 1999 18:59:12 +0900

小澤さん、青空MLのみなさん、こんばんは。

●初めまして小澤@一橋大学院環境経済学です。
> > 中澤@東京大学人類生態です。
そのうち、「大」澤さんが御登場されると、いいですね。

さて、小澤さん。
WEEKLY環境学のなかの、
1997.10.23.第2号「もみ消されている環境破壊者の犯罪性」
[http://www.hk.airnet.ne.jp/~jugoya/weekly_ee/ee002.HTML]
読ませて頂きました。環境経済学の本質がわかりやすくズバリ説明してあったの
に、とても感心しております。とても勉強になりました。

その一節を引用させて頂きます。

・破壊者が100単位の環境を奪うに伴って得る利益と,被害者が100単位の
環境を失うに伴って被る損害とを比較しているのみである。さらにその利益が
上回るならばその破壊行為は正当化されてしまう。


環境汚染物質のリスクアセスメントとの関連でいうと、
というと
> ●リスクアセスメントは一面で環境政策の退化であると警戒しております。すなわ
> ち、
> リスクの算出方法も近年はいろいろと発達してきましたが、結局は「被害数÷母数」
> に行き着く。結局リスクを数字の上で比較する際には「少数被害の切り捨て」が生じ
> ることになります。
> ●これは「最大多数の最大幸福」という考え方から、例え少数であっても「基本的人
> 権の尊重」をするという、特に公害問題などを通じて市民が勝ち取ってきた権利をな
> いがしろにするものです。
> ●簡単に言えばリスク論は「被害者は少数である」ことを「リスクが小さい」と言葉
> を換えて、国策及び国民的意識の中で少数切り捨てを容易ならしめようとする作用が
> あります。
>
>
辺りのところですね?

少数者の被害、基本的人権を「公共の利益」のためにないがしろにしてはいけな
い、と僕も思います。以前、成田空港を巡る三里塚闘争の話に少し触れましたが、
とても難しい問題を孕んでいて、僕の頭を悩まします。公害の場合には、人体に
対する危害に関係しているので、問題構造としてはより単純か、と思うのですが。

以上、雑感で失礼します。

後藤 健
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生命を考える http://www.obihiro.ac.jp/~rhythms
帯畜大 生物リズム学 Phone (& Fax): 0155-49-5612


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