[BlueSky: 1191] 山本さんへ:ISOの地域社会への貢献度


[From] "Takashi Goto" [Date] Sat, 18 Dec 1999 00:30:28 +0900

山本さん

環境NPO研究会@後藤です。
ISO14000シリーズの概要は別メールで書いたので、
ご質問にお答えします。

>ISO14000は周辺住民との協調をメインにしていると聞きましたが
>企業城下町みたいな都市がたくさんある場合効果を発揮するのか
>ちょっとだけ疑問です。そのあたりいかがなんでしょうか?

基本的にISOにもとづいて企業が自社の環境への取り組みを規定
する時、既存の法律や条例を遵守します。これを「要求事項」といいま
す。そうした意味で、その地域の条例を守るわけだから、地域または
住民との協働に配慮しているといっていいかもしれません。
ただ、あくまで既存の法律・条例が根拠ですから、多少企業努力で
上乗せするとはいえ、「メイン」にしているといえる取得事業所がどれだ
けあるかは疑問です。結局は地域のゴミ拾いを手伝うとか、それくらい
が限度でしょう。

一方で、トヨタは下請けにもISOの取得を求めるなど、結構キビシイ取
り組みを見せていますが、これって地域にやさしいのか、ISO規格を
取得していればアジアの業者でもいいのか、難しいところですね。

また、例えば最近自治体がISOを取得する例が多くなりましたが、
これも地方自治法の制約上、議会や学校には効力を発揮できません。
つまり、ISOは有用なツールである反面、限界があって、その上限は
企業または事業者としての自治体がどこまでがんばれるかにかかって
います。

ではまた。

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後 藤   隆 [ Takashi Goto ]
[mailto:takapi-@sf6.so-net.ne.jp]
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