[BlueSky: 1162] 放射性物質


[From] 池田亨嘉 [Date] Tue, 30 Nov 1999 23:44:21 +0900

こんばんわ、池田@のっぱら研究所と申します。
人工の放射性物質と自然のものとの違いについて、
誰か正確なレス付けるだろうと思って見ていたのですが、
誰も付けないので、わたしのあやふやな知識で良ければ読んでください。

専門ではないので、〜と思う、ってのがおおくて読みにくいでしょうが、
それなりの本でちょっと調べれば、正確に確認できるはずです。

生成される元素の種類と、量が違う。
 天然に存在するものは、カリウム系やカーボン系だったと思うのですが、
 人工的に生成されるものは、このほかにヨウ素系、セシウム系、プルト
 ニウムなどさまざまです。特にプルトニウムは天然で地球上には存在し
 なかったと記憶しています。

人間の生理による人体内での動態が違う。
 人間の体は・・いやちがった、生物は、放射性物質を選別して排出する
 ことができません。
 でも、天然に存在する放射性物質でも、有害性は質的には同じです。
 では、どうしたか?
 「集中使用・蓄積しないようにする」のです。
 そのためにカリウムなどはたくさん使う割りに常に排出するようにして
 います。
 すると「環境中の濃度と体内濃度がほぼ同じになる」ことによって無視
 しうる(というか仕方ないというか)状態になるように、生物が進化し
 たと理解しています。

 では、人工のものはどうなるか?
 その元素に、天然中の放射性同位体がすくない(というかほとんど全く
 ない)元素の中には、「集中利用・蓄積」され、カリウムのように循環
 していないものがあります。(そのように生物が進化した)
 甲状腺に蓄積される「ヨウ素」、骨にたまる「カルシウム」などです。
 セシウムは体内ではカルシウムのように扱われます。
 極微量であっても生物の体はそれを蓄積してしまうわけです。
 それが全身に薄まればまだしも、一箇所に集中する働きになってるので、
 すなわち微量ではなくなり、甲状腺障害、白血病の原因になります。

環境内での量の偏りが違う。
 あまり長々とは説明しませんが、発電所だけではなく、廃棄物のこともあります。
 人体内で行われていることが、あたかも環境中でも行われているように感じます。 

質量と半減期が違う。
 特にプルトニウムは万年単位、どうしようもありません。

責任が本来は発生する
 しかし、
 その物質に発電所の名前が書いてあるわけではありませんので、
 誰か特定の人が責任を取ることにはなりません。
 私たち全員(原発の恩恵に預かっていない人も巻き込まれる)が責任をとらなけ
 ればいけない物質だということです。
 自然のものにはそういう責任を取る必要はありません。

以上。むかし憶えたかすかな記憶です。


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