[BlueSky: 1069] Re:1066 そして,干潟は残った


[From] Minato Nakazawa [Date] Tue, 09 Nov 1999 11:05:49 +0900

相澤さん,こんにちは。
中澤@東京大学人類生態です。

(件名:[BlueSky: 1066] Re:1064 そして,干潟は残ったに於て)
Tue, 9 Nov 1999 01:43:36 +0900頃,Yoshiyuki Aizawaさん:

> 異なる考えを持つ人々の考えを理解しながら,
ぼくも,これが大事だと思います。

> 関心が浅かったり、よく知らないテーマでは議論に参加するのを
> ちょっと控えてしまいます.
ぼくもそうです。ある程度は仕方ないことですし,個々のテーマに
一々全員が参加する必要はないと思いますが,「よく知らない」から
こそ新鮮な見方ができる可能性もあるので,何か思いついたら,
知らないテーマでも恥をかくことを恐れずに参加したいと思います。
#もっとも,忙しい時期は参加できないこともありますが,
#それぞれの人が,自分に無理なくできるやり方で参加すれば
#よいのだと思います。

> ついての記事にも出ていました。海外ではインフラストラクチャーについて、地域住
> 民と行政が議論しながら建設的に話を進めていくPI(Public involvement)が発達し
これはいい考え方ですね。しかし,根回し=地縁血縁金権=合意形成システム
の下ではうまく機能しないでしょう。まずはきちんとした議論が成り立つような
議論の場を行政に反映させるようなシステムが必要かと思います。
#MLのような新しいメディアと違って,顔をつきあわせるタイプの
#伝統的会議では,なかなか旧習を脱することは難しいでしょうけれど。

道路といえば,「月刊水情報」の最新号に出ていた,イギリスのアンチ・
ロード・ムーブメントの話が印象的でした。渋滞を解消するために道路を
増やせば,それだけ多くの車が通れるようになる「誘発需要」が起きるので
結局渋滞は解消されず,自動車と道路が増えてゆく一方だ,ということに
気づいた市民が,バイパス建設に反対して道路に座り込んだり,伐採予定
の森にツリーハウスを作って住んでしまうというのです。著者の指摘によれば
「そこまで追い込まれている」ことを示すのだそうですが,凄い行動力に
圧倒されます。

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Minato Nakazawa, Ph.D. <minato@sv3.humeco.m.u-tokyo.ac.jp>
Department of Human Ecology, Univ. Tokyo


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