[BlueSky: 915] Re:894 クローン人間は認められるのか?


[From] can32960@pop07.odn.ne.jp (yuichiro) [Date] Wed, 15 Sep 1999 22:38:51 +0900

こんにちは、小宮です。

中澤さんwrote;
>まあ,いわゆる「借り腹」をするなら,発生過程で自然の双子とは
>違いがありますが,その違いは体外受精で「借り腹」をする場合と
>同じで,体細胞クローンの問題とは分けて考えた方がいいと思います。
>
>体細胞クローンは,体細胞の核を,除核した未受精卵と融合させる
>ので,細胞質基質は未受精卵ドナーと同一,核ゲノムは体細胞ドナー
>という,キメラになります。Nature Geneticsの最新号によると,
>精子についていたミトコンドリアが受精卵中ではほとんど排除される
>のと同様に,核と一緒に入っていった筈の少量のミトコンドリアは
>融合後の卵内で,ほとんど排除されてしまうそうです。

中澤さん、御指摘ありがとうございました。いろいろと間違った
こともいっているかもしれませんので、説明をいただくのは大変
うれしいです。前にも述べましたが、僕はクローンといっても
技術的なことはほとんど理解していません。それで遺伝子操作技
術に対して、かなり否定的なイメージ、先入観を抱いていると思
います。恐らく、遺伝子に詳しい科学者の方と一般の方とでは、
これらの技術に対する印象がかなり違うんでしょうね。


ところで9月3日に、東京・有楽町朝日ホールで「バイオ世紀の
生命観」というシンポジウムが開かれたそうです。朝日新聞に
概要が載っていますが、遺伝子組み替え食品や遺伝子治療に関
して様々な立場の人が議論を交わされていました。
http://www.asahi.com/paper/special/biosympo/index.html

クローンの話では、米プリンストン大教授、米国遺伝学協会理事
のリー・シルバー氏が話をされており、クローンを人間に適用す
ることに関して、かなり肯定的な意見を述べられていました。個
人の権利が尊重される米国では将来、安全性、効率性などが高ま
れば、クローン技術が人間に応用される可能性は大きい、として、
子供を成功させたいという親の要望を請け負う人により市場が形
成されるだろうと述べられています。この前ここで紹介のあった、
有識者によるアンケート結果と対比すると、やはりかなりアメリ
カと日本ではクローンに対する考え方に、かなり差があるように
思われました(もちろん、国の違いだけではないかもしれませんが)。

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yuichiro komiya (小宮祐一郎)
e-mail:can32960@pop07.odn.ne.jp


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