[BlueSky: 800] クローン人間は認められるのか?


[From] can32960@pop07.odn.ne.jp (yuichiro) [Date] Tue, 7 Sep 1999 23:52:45 +0900

BlueSkyMLのみなさんこんにちは。小宮です。

日本でも、いよいよクローン牛の本格的な生産が始まるよう
ですね。僕は全然知らなかったのですが、クローン牛という
のは既に日本でも飼育、出荷販売されているそうです
(http://www.pref.iwate.jp/magazin/ushi/jokyo.html)。
クローン羊「ドリー」が生まれて、クローンは倫理的に認め
られるのか、という議論がされていたのはほんの最近のこと
だと思っていたのに、もう商業ベースにのっているとは、
なんて社会の発展のスピードというのは早いんでしょうか。

ところで、以前僕はこのMLで、クローン人間というのは実用
化されているのか?と質問したことがありますが、最近出版
された「脳死・クローン遺伝子治療」(加藤尚武著 PHS新書)
に、そのことについて書いてありました。この本によると、
1998年に韓国ソウル市のキョンヒ大学の不妊治療グループが、
患者の女性の未受精卵から核を抜き取り、同じ女性の細胞の
核を埋め込み、胚が4つに分割したことを確認しているそう
です。この細胞はこの後廃棄されたそうですが、後は子宮に
挿入すれば原理的にはクローン人間は誕生するはずで、まあ、
細かい問題点はあるのでしょうが、既に大体において技術的
な問題はクリヤーしていると言っていいのではないでしょうか。

少し前までは、僕もクローン人間なんて生まれるはずがない、
倫理的に許されるはずがないし、そもそも需要なんてあるはず
がない、と思っていたのですが、結構需要というのはある
ようですね。考えられるだけでも、

・臓器移植用(クローンで胎児を作るわけではなく、臓器だけ
を培養するらしいです。詳しいことは知りません。)
・最愛の子を失った時、その子のクローンを親が生もうとする
・優勢な人間(学者やスポーツマン等)のクローンを生む

などが挙げられるようです。需要があって、技術があるのなら、
クローン人間が社会的に認知されるのも時間の問題のような
気がします。まずは規制に反してどこかで一例だけ極秘に手術
が行われる。そのような特殊なケースがだんだんと増えてきて、
クローン人間を欲しがる人達の声がだんだんと大きくなって、
遂に認めざるを得なくなる、というようなことになりそうです。
そもそも現在でも、規制といっても倫理的な規制しかないの
ではないでしょうか。クローン人間をなぜ認めない、といった
ような話もちらほら聞くようになってきましたし。

さて、ところで、クローン人間のようなケースの場合、倫理的
な規制というのは効力を持つのでしょうか。それとも倫理観と
いうのは人それぞれなので、やはり倫理的な規制だけでは
クローン人間を認めない、ということはできないのでしょうか。
みなさんはどう思われますか?
(ひょっとしたら、クローン人間がなぜ悪いの?と思われる方も
多いのかもしれませんが)



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yuichiro komiya (小宮祐一郎)
e-mail:can32960@pop07.odn.ne.jp


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