[BlueSky:06492] Re: 外来種問題


[From] SUKA Takeshi [Date] Fri, 29 Jul 2005 14:02:31 +0900

葛貫さん みなさん

ごぶさたしております。この季節は特に、いろいろな野外調査の
仕事がかさなる上に、市民のみなさん向けの行事やそのお手伝い
なども多いので、あまりメーリングリストでのやりとりに参加
できなくて恐縮です。

葛貫さん:
> 今日、こんな記事をみかけました。
>
> 松永和紀のアグリ話 アピが異例の「授粉バチ売りません」宣言
> http://biotech.nikkeibp.co.jp/fs/kiji.jsp?kiji=440
>
> **************
> トマトのハウス栽培に使われる授粉昆虫、セイヨウオオマルハナバ
> チの国内増殖企業、アピ(岐阜市、野々垣孝社長)が今月、ハチの
> 使用方法を守らない生産者にはハチを販売しないことを宣言した。
> メーカーが、大事な顧客である製品使用者のモラルにまで口出しす
> るなど、異例のことだ。なぜアピはここまで厳しい方針を打ち出し
> たのか? ・・・後略
> *************

これはなかなかすごいニュースですね。アピの方は、学会や公開の
シンポジウムなどにも参加されて、セイヨウオオマルハナバチの
生態影響を危惧されるサイドの研究者などとも議論をかわして
こられたようです。

ご紹介いただいた記事のなかにこんな記述がありました。

-----------------------------------------------------------------
ハチを利用しなければ、露地トマトだけを食べるか、ハウス栽培で人が
ホルモン剤(農薬の一種)を散布して作るトマトを食べるか、のどちら
を選ぶことになる。

 露地トマトは聞こえはよいが、旬のごく短い時期しかトマトはできず、
単位面積当たりの収量も大きく下がる。ハウス栽培でホルモン剤を散布
するには大変な労働力が必要で、化学薬剤の使用増にもつながる。いず
れにせよ、トマト市場における韓国産や中国産のシェアが一気に増える
ことは間違いない。
-----------------------------------------------------------------

これはなかなかむずかしい問題ですね。無農薬の露地栽培のトマト
はとてもおいしいですよね。旬のものをそうしたかたちで味わう、と
いう方向に消費者の選択がシフトすれば、この状況のなりゆきも少し
かわっていくのでしょうか。

   須賀 丈




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