[BlueSky:06333] Re: 外来種問題


[From] SUKA Takeshi [Date] Wed, 12 Jan 2005 18:45:17 +0900

葛貫さん 山口さん みなさん

        須賀です。

> 葛貫さん
> 「外来種法規制第1陣は45種、ブラックバス指定見送り」
> http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050108i201.htm
> だそうです。

「セイヨウオオマルハナバチも議論延長へ 特定外来生物」
http://www.asahi.com/national/update/0112/TKY200501120176.html
ということになったようです。ううむ。

「専門家会合で生態系の被害についての議論・検討を続け、
 1年程度かけて農家の理解を得たうえで、指定したい考えだ。 」
ということですので、このメーリングリストでも話題になった
次のような点がやはり課題になっているということでしょうか。

山口さん:
> むしろ人間の生産活動の根幹に関わる深刻な問題でもあるとの
> 認識を広げ、具体的な対策が考えられるように組織、体制を作るべきでしょう。

雑誌『生物の科学 遺伝』 2005年1月号(59巻1号)
http://www.shokabo.co.jp/iden/iden3.1/59.1.html
の特集「科学コミュニケーション−生物学と社会の新しい関係
づくり」であつかわれているテーマも、こういった話題と関係
があるのかなあ、と思いました。

この特集のなかの記事、渡辺政隆さんの「科学コミュニケーシ
ョン人材の養成に向けて」によると、「科学コミュニティと
社会との風通し」を「よくするための過程、双方向的なコミュ
ニケーション」のことを、「科学コミュニケーション」とよぶ
そうです。

セイヨウオオマルハナバチのように、自然環境と生産現場が
かかわる問題についても、利害にかかわる当事者だけで議論を
するのではなく、「科学コミュニケーション」という別の角度
からの光をあてることで、これまでとちがった展開が生まれて
くる可能性はないでしょうか。

話題としてつながるかどうかわかりませんが、この『遺伝』の
記事でちょっと興味をそそられたのは、岡崎毅さんが「科学と
社会の幸せな関係を求めて−英国における『科学の公衆的理解』
の転換期」というコラムのなかで紹介されている「科学カフェ」
という英国の草の根的な活動でした。これは、「街角のカフェ
やバーで、ある科学的な話題に関する研究者や専門家と一般の
参加者が、リラックスした雰囲気でともに科学について語り合う
という催し」で、「筆者も参加したところ、参加者の何気ない
意見も歓迎されるオープンで活発なイベントであった。この科学
カフェのネットワークは、この数年間で全国的な活動へと発展し、
国外にも広まりつつある」ということです。

なんだか楽しそうな活動だと思いませんか?

  須賀 丈


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