[BlueSky:06121] Re: 遺伝子と選別教育


[From] "driad" [Date] Sat, 18 Sep 2004 00:09:49 +0900

なにやらお大変なご誤解がご蔓延なさっているようですが…

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20040729/mng_____tokuho__000.shtml
毛利氏
|  「昨年、ヒトゲノム、(すなわち)私たちの体をつくっている遺
| 伝子情報がすべて読みとられた。それは一人ひとり違う。その差は
| 残念ながら持って生まれた遺伝子の組み合わせの差だ。(中略)そ
| こをどう埋めていくのかが習熟度別学習であり、もっと伸びる子を
| 伸ばす、それから今のままではついていけない子をどう救うか、が
| 重要だ」

江崎玲於奈座長
|  「遺伝情報が解析され、持って生まれた能力がわかる時代になっ
| てきました。(中略)いずれは就学時に遺伝子検査を行い、それぞ
| れの子どもの遺伝情報に見合った教育をしていく形になっていきま
| すよ」(『機会不平等』文春文庫)

三浦朱門氏
|  「(戦後教育で)落ちこぼれの底辺をあげることにばかり注いで
| きた努力を、できる者を限りなく伸ばすことに振り向ける。百人に
| 一人でいい、やがて彼らが国を引っ張ってきます。限りなくできな
| い非才、無才には、せめて実直な精神だけを養っておいてもらえれ
| ばいいんです」(同)

鳥居氏
|  「米国がレーガン政権下の八三年に出した報告書は『優れた国民
| をつくるには、大変なコストがかかる。しかし、長期的にみるともっ
| とコストがかかることがある。凡庸な国民を大量につくってしまっ
| た時の後始末である』という印象的な言葉で締めくくっている。こ
| の言葉を日本も大切にしなければならない」

以上はたいへんもっともなご意見ばかりと拝見いたしますが…

----- Original Message -----
[BlueSky:06118] 遺伝子と選別教育

> それよりも私が怖いと思うのは、
>
>  ヒトの知的優秀さが遺伝子で決まっていて、
>  本人の努力ではどうにもならないものがある、
>
> ということが、もう当然のことのように信じられ始めている、
> ということです。ノーベル賞を受賞した科学者ですら! 

どなたも「知的」優秀さに限ってお話されてはいないと存じますが
何かを誇らしげにされてる方をそれが「知的」であることだと
とりわけお考えになられるご事由がございますでしょうか

> 自分は優秀な遺伝子の持ち主であると信じているのでしょうかね。

意見を求められた時点で凡庸でないと扱われていると
信る方がいらっしゃってもよろしいかと存じますが

> そもそも、知的優秀さってなんなのか?知能とは?
> なにがどうならそうなるのか?
> まだわかっていないということではなく、
> さんざん議論され研究されてきたのに手がかりすらないこの性質が、
> 遺伝子の効果をダイレクトに受けている可能性はゼロだと断言していいと思います。

発生学的解剖学的に神経系統というものを持たない生物をみて
知的とか知能とかとても考えられないと断言してもいいと存じますし
そのような存在に遺伝子の効果がないとはとても断言できませんが…

----- Original Message -----
[BlueSky:06119] Re: 遺伝子と選別教育

> 「事実命題から価値命題を引き出すことはできない」

それはもちろんですが

> 知能に限らず,さまざまな形質が遺伝子の支配をある程度受けるからといって
> 個人が遺伝子によって差別されるなどというのは
> 現代民主主義社会においてはとうてい許されるものではありません.
> 人間は「能力においては不平等でも,権利においては平等」であるべきです.

優れた能力をお持ちの方にももちろん能力に応じて等しく
その能力をさらに引き伸ばす機会が得られて当然だというのが
教育を受ける権利というものではなかったでしょうか

それはなんら不当な差別であるとも思われませんが…

>
>> それにしても、教育改革がこうした人々の手にゆだねられているというのは
>> まったく空恐ろしいことです。
>
> このような恐ろしいことを避けるためには,

あのー
なにが恐ろしいのかさっぱり分かりませんが…

「後生恐るべし」ならその通りでございますが…


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