[BlueSky:06015] Re: 株式会社による農業経営が解禁


[From] Sawaguchi Yuji [Date] Fri, 06 Aug 2004 09:45:38 +0900

澤口@一升金です。

yuichiro komiyaさんの<001c01c47b02$524ac780$0200a8c0@oemcomputer>から
>企業が参入することで、無駄がなくなって、効率は上がる
>かもしれませんが、企業の大規模経営で他の小さいところの
>経営を圧迫したりしないかとかが少し心配です。
生産の集中化は流通と加工・小売りの集中化につながり、産地管理が
困難になります。
ことは小規模生産者だけに影響するのではなく、小規模加工業者や少
規模小売り業者全ての切り捨てに連関するわけです。
現在でも、国産有機大豆や有機米は大手業者の囲い込みが進んでおり、
時間のかかる製品を作っている良心的な醸造元は肝心の材料が入手で
きないという事態が起こっています。

日本の農地はアメリカやオーストラリアのような大規模農地とは異な
り、極端に言えば田一枚、畑一枚違っただけで微気象や地味が異なっ
てくるわけですが、大規模産地で品質を揃えようとすると、どうして
も化学肥料と農薬の多投に頼る他なくなるでしょう。
例えば、そばを1トン収穫できる農家が百軒あって百軒の小売業者に
販売している状況と、同じ土地で1社が百トンのそばを生産して大手
卸に百トン納入するのとでは生産体系がまったく異なってくるわけで
す。
生産量とコスト比較だけで決定するような問題ではないと思います。

生産における効率化とは生産量をキープしての人員削減ということに
つきるわけですが、余剰人員はどうやって吸収するのでしょう。


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