[BlueSky:06002] Re: 都心の温暖化


[From] SUKA Takeshi [Date] Tue, 27 Jul 2004 19:59:47 +0900

葛貫さん

さっそくご返事をいただき、ありがとうございます。

葛貫さん:
> 高さ80mってどの位だろう。ためしに、
> http://www.mori.co.jp/business/roppongi/datasheet.html で
> みたら、地上21階建てのビル位の高さなんですね。
> クレーン、怖くありませんでしたか(^^;?

こわいです。でもがまんしました。風はさわやかで、爽快でも
ありましたし。

葛貫さん:
> テレビでしか見たことがないのですが、亜寒帯のタイガの上空から
> の映像は均一な印象を受けましたが、熱帯雨林の樹冠を鳥瞰すると
> どんな感じなのでしょう。樹冠となるような高く生長する樹種とい
> うのは、それほど多くはないのでしょうか。

熱帯雨林を真上からみると、カリフラワーのようなかたちの樹冠が、
いろいろな高さにずれながらでこぼこと、少しずつ色合いもちがって、
なんといったからいいのか、とてもカラフルな感じにみえました。
黄色い花をつけた樹や、灰色っぽくみえる大きな種子をつけた樹、
若い葉をたくさんひろげたばかりの樹など、いろいろあって、よく
いわれる「熱帯雨林の樹種は多様」というのが感覚的に少しわかる
ような感じがしました。樹冠は高さを変えながらも波打つように
地面をおおっているのですが、樹冠からさらにとび出る高さにまで
達する樹は多くないようです。クレーンからはあまりみえませんが、
樹冠の下にも(土の上だけでなく、樹冠をつくるような樹の枝や幹
にも)もちろんいろいろな植物が生えています。

葛貫さん:
> いつか御自身のサイトを作って写真等、見せて下さい、なんて、
> お忙しい須賀さんにお願いしては、わるいかな(笑)。

このあたりがお留守になっているところが、メーリングリストでよく
発言するひととしては足りないところなのかなあ、などと思っています。
ただ、ほかにもあちこち不義理をしている状態なので、なかなか着手
できなくて、ごめんなさい。そのうちつくってみたいと思います。

葛貫さん:
> 二次植生が見られる場所は人の生活の場になっているのでしょうか。

ランビルの周辺にはわずかしか滞在できませんでしたので、わたしには
どういう状態になっているのか、よくわかりません。おそらく、焼畑に
よる商品作物のプランテーションやその跡地などが多いのではないかと
思いますが、遠くからみただけなので、まちがっているかも知れません。

葛貫さん:
> それらしい設備のないところで、安い賃金、人海戦術で、ゴミの分
> 別、資源の再生をしていく国。何らかのかたちで健康被害が出てく
> るのは目に見えているように思われるようですが・・・・。

そうかもしれませんね。わたしには専門的な知識もオリジナルな視点も
ありませんので、こうした場では大したことをいえませんが、確かに
気になることですね。

葛貫さん:
> いずれ、規制が厳しくなると、海外に日本の最新技術をもった処理
> 工場を作って、現地の人を雇って処理するというかたちになってい
> くのでしょうか。

ベトナムとは少し状況がちがうようなのですが、マレーシアで大規模な
建築がさかんにおこなわれているのも目につきました。クアラルンプール
の中心街の大きなショッピングモールのなかに、建築関係の書籍ばかり
をあつめた専門書店がありました。どうもマレーシアでは建築ブームが
おきているのではないかという印象をもったのですが、くわしくご存知
のかた、まちがっていないでしょうか。

葛貫さん:
> 日本も、これからどうなっていくのでしょう(^^;;。

ほんとうに、どうなっていくのでしょうね。いや、どうしていくかなのだ、
とも思いますが、どうなっていくのだろう、というふうにしかいえない
ことも確かにありますね。

しばらく前に話題にしていただいた、

 神様、自分では変えられないことを受け容れる平静さと、
 自分で変えられることを変える勇気と、
 そして、その違いがわかるだけの知恵をお与えください。

というラインホールド・ニーバーの祈りについて、連想したことですが、
ひとはむかし、自分たちの力であやつれないさまざまなもの(運命、他者
の意思、自然界の存在、老い、病、死など)がこの世界にあるのを感じ、
そこに神をみいだしたのかもしれませんね。今では、ひとの力はこの世界
のすがたを大きく変えるようになりましたが、それでも、自分ひとりには
変えられないと感じられることもあります。それでも、変えられることも
あるかもしれない。そのはざまに立つときの気持ちをほかならぬ「神様」
への祈りのことばにしているところが、このことばの面白いところですね。

わたしには欠点があって、あまりうまく「神様」に祈れないのですが、
それでもこのことばの前で立ちどまるひとたちの気持ちは、よくわかる
ような気がします。

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須賀 丈(SUKA Takeshi)
〒381-0075 長野市北郷2054-120
長野県環境保全研究所(飯綱庁舎)
自然環境チーム 動植物生態グループ
Tel: (026)239-1031 Fax: (026)239-2929
E-mail: suka-takeshi@pref.nagano.jp


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