浴衣、暑いですよ。
どこかの小説の登場人物ではありませんが、嫁さんに死なれてからの人生を
「伊達と酔狂」だけで、生きてきているので、夏の外出は「浴衣」。少し改
まった席へは「上布」(と、云う種類の反物で作った着物。判らない方への念
のため)で、押し通しますが、誰がなんと言おうと暑い。
だいたい、出来合いの浴衣なんか「浴衣」じゃないと思っている人間ですか
ら、私は。
春先に呉服屋で反物肩に当てながら、ああでもないこうでもないと言い合っ
て、それにあわせて帯決めて、それでも6月くらいに縫い上がって来た物をみ
ながら、今度は手持ちの帯の中からどれをあわせるか悩む、と云うのが本筋で
しょうやっぱり。
かの露伴先生の娘さん、幸田文先生は「締め切ったクーラー全開の部屋で、
汗をかく間もなく着物に着替え、気合いと根性で涼しい顔を作って … 」など
と云うことをしていらした下りが、どこかの本に載っていたような。
それにしても、今年は暑くなれそうですねぇ。
やっとやって来た下水とそれに伴う舗装のし直しで、壁際ぴっしりまでアス
ファルトを敷き詰められてしまった我が家は、窓辺に朝顔の蔓を這わせる余裕
もなし。おまけに我が部屋には、エアコンもなし。扇風機と冷茶で、さてどう
やって夏を乗り切るか、思案のしどころです。
みなさまも、どうぞ暑さに負けませんように。
では、
羽花 u-ka-3791-ayame@k9.dion.ne.jp
(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。