[BlueSky:05912] Re: WONDER SCHOOL


[From] "Y.kuzunuki" [Date] Fri, 21 May 2004 16:43:10 +0900

こんにちは、葛貫です。

> 「WONDER SCHOOL 」という講演会が、ネット中継
> されるようです。
> http://1101.com/event2004_info/index.html

> 演者は、理論経済学の岩井克人さん、惑星物理学の松井孝典さん、
> 社会心理学の山岸俊男さん、比較経済史の川勝平太さん。


日曜日の「WONDER SCHOOL 智慧の実を食べよう 2」ご覧になった
方、いらっしゃいますか?
私は、川勝平太さんと松井孝典さんの講演のネット中継を見ました。

予備知識や資料がないので、うろ覚えで、大雑把な話になってしま
うのですが、

大陸に憧れ、仰ぎ見るようにその文化を取り入れてきた時代の後、
銅・銀・金の輸出により経済的、物質的に豊かになり、北方民族の
侵出により大陸文化の中枢にいた人々が日本に流れてきて大陸に引
け目を感じないような文化を持てたことに対する祝祭のような安土
・桃山バブル期。
鎖国して独自の自給自足的なシステムを育んでいった江戸時代。
開国、富国強兵政策、敗戦、西洋の技術・経済力に追いつけと頑張
ってきて、1985年のプラザ合意でそれが達成され、その祝祭であっ
たかのような第2期のバブルが終り、さて、次はどのような方向に
舵を切っていったらいいのか、というような川勝さんのお話。

火の玉状態から、大気圏ができ、水圏、陸圏ができ、更に、農耕牧
畜というある程度人為的コントロールの下で食物を生産することが
できるようになり、食物を採集し自然と密着していた頃にはなかっ
た人間圏ができてきた、という「分化」の視点から地球の歴史を語
られた松井さんのお話。

自然圏から分化し、大きな影響力を持った人間圏を、どのような
ヴィジョンを持ってまもっていったらいいのか。憧れ、目標とした
くなるような対象、共同幻想をいだき、それの達成に向けて走れる
ような対象がない、それを自分達でつくっていかなければならない、
今は産みの苦しみの時代なのかなぁと思いながら、お話を聞いてい
ました。

で、どういう手順を踏んでいくのよと、具体的にその道筋が見えな
い話は、大風呂敷を広げているようで、敬遠してしまうのですが、
亜寒帯から亜熱帯まで幅広い気候区分、様々な地形、風土を持つこ
とをいかして、独自の美の文明を築こうと、川勝さんが提案された、
庭園の島(ガーデンアイランズ)構想、魅力的でした。

「ほんとうに学びたいのは、
知ったとたんに生き方を変えてしまうような、
身体の芯から、驚きが湧いてくるようなことなんだ。」
というキャッチコピー、上手だなと思い、こういう機会を提供して
下さった方々に感謝です。


一般向きではないのですが、環境問題関連では、専門知識を身に
つけた院政を対象とした、こういう贅沢な企画があるんですね。

「鳥瞰型環境学UNUサマースクール」
http://www.yasuienv.net/BirdsEyeView.htm


さて、こちらは、台風が行き過ぎ、きれいに晴れています。
ずーっと、雲がかかっていて見ることができなかった
ニート彗星、今晩は見ることができるでしょうか。
今日は日没1時間後、木星の少し北寄りの斜め下側に見えるようです。

リニア彗星(C/2002 T7)、ニート彗星(C/2001 Q4) 最新データ
http://www.astroarts.co.jp/special/comet2003/data/index-j.html#overview

では。


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