[BlueSky: 5761] 食と農シンポジウム Re:5757 鳥インフルエンザ& BSE


[From] Minato Nakazawa [Date] Tue, 03 Feb 2004 13:27:07 +0900

中澤です。

須賀さんの【5745】や学校教育論議にもいろいろコメントしたい
ことはあるのですが,時間がなくてできないのが悲しいです。

>【5692】で横山さんがアナウンスした「食と農」に関するシンポジ
>ウムでは、上記のようなことを考えるヒントが、生産者、流通業者、
>消費者、疫学や統計に詳しい研究者(中澤港さん)の対話の中から
>浮かび上がってくることと思います。
まだ話は準備中です。他にもこの時期いろいろ忙しくて,いろいろ
不義理を重ねていますが,何とか一般の方にも興味をもっていただける
ような話をしたいと思っています。

疫学や統計は教えていますが,今回の話は,それらよりも,
公衆衛生学第13回に講義した衣食住の衛生の食の部分と
http://phi.ypu.jp/pubhealth/ph13.html
今日講義する予定の第15回環境管理とリスク管理
http://phi.ypu.jp/pubhealth/ph15.html
と重なる部分が多いと思います。
このMLでいただいたヒントもたくさんあったので,いくつか織り交ぜ
たいとは思っているのですが,まだちょっと他の仕事に追われている
ので詰められないでいます。そういう状況なので,このMLに事前報告
できるかどうかはわかりませんが,事後報告はしたいと思っています。

ぼくの本当の専門は人類生態学なのですが,最近出た,パトリシア・タウンゼントの
訳本「環境人類学を学ぶ人のために」(世界思想社)によると,生態人類学や
人類生態学の流れを引き継いで,環境人類学へというのが世界的な流れなようです。

ついでに,ゲンゴロウさんの【5703】
>研究者は、HPを持って、どんどんと自分の研究結果を発表しないと
>いけませんよね。で、その時、学術研究者用と、一般者向けの、二つ
>のHPを作って下さらないと、いけない。という法律を作ってほしい。
>科学学習の衰退があるとするなら、そういう、初心者向きの伝達も必
>要なのではないでしょうか。(で、けっこう、初心者向きにかけない人
>が出てくると、それはそれで、おもしろいかもしれない。。。)
に対してですが,学術研究者は専門誌の論文を読めばいいと思うので,ぼくは
基本的に学生を含む一般の人に対して講義内容を公開しているつもりです。
高校を卒業した人なら読めるくらいの説明を目指しています(基礎知識が
必要なものもありますが)。でも,もう一段丁寧に書くべきなのかも
しれません。

研究成果は,論文にして投稿するときに,未発表のものというのが条件に
なっている論文誌が多く,投稿した論文の著作権は雑誌に移ってしまう
場合が多いので,公開しにくくなってしまうのですが,できる限りその
説明は公開しようと思っています。

一般向けと研究者向けに分けて作られているサイトとしては,最近知ったのですが
医科歯科大の池田正行さん(「食のリスクを問いなおす―BSEパニックの真実」,
ちくま新書,の著者。ぼくはこの本は未読ですが,東大海洋研から横浜国立大に
中西準子さんの後任として異動した松田裕之さんが「私のお薦め著者」という
ページで推薦しています)のサイト[http://square.umin.ac.jp/massie-tmd/Welcome.html]
の構成はいいかもしれないと思いました。


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Minato Nakazawa <minato@ypu.jp> http://phi.ypu.jp/
Associate Professor for Public Health and Informatics,
School of Nursing, Yamaguchi-Prefectural University
Phone +81-83-933-1453 / FAX +81-83-933-1483


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