[BlueSky: 5755] Re:5754 緊急提案「学


[From] "Y.kuzunuki" [Date] Mon, 02 Feb 2004 10:38:52 +0900

横山さん、こんにちは、葛貫です。

昨日は、ありがとうございました。

> 4夜とも門限破りをやっちゃいました。そのうち予約拒否されそう・・・

少しお疲れの気味のようで、気になりました。
ゲンゴロウさんが、ものごとに対する時の性差のようなことを書い
ていらっしゃいましたが、プロジェクトそのものよりも、そのプロ
ジェクトに関わっている人、ひとりひとりの様子の方に気が行って
しまうのは、女性だからというか、家族を運営している母親がいつ
の間にか身につけてしまっている習慣なのかな(笑)。

> > うまく機能していない組織を変えるために、外側から批判したり、
> > 内側から変えるように努力したりすることも大切だけれど、別系統
> > というかバイパスをつくってしまって、競合させるというのもあり
> > だなと思います。飛び級より面白そうですね。
>
> さっき須賀さんにも書いたのですが、これだけじゃ結局エリート教育に
> なるだけだと言うことに気が付きました。

そうですか(^^;。
荻野さんが [BlueSky: 5677]に書かれたような、行政 → 一定の社
会的評価を既に獲得していて、その上に胡坐をかいているかのよう
に見える大手企業、という流れに風穴をあける働きをしてくれる人
が育つかもと思ったのですが。私が読み違えていたようです。

> 農家の世界でもおんなじですよ。名人上手はもう70歳超えていて、それで
> も何故だか上手く作る。こう言う身体に染み付いた知の体系を何とか残せ
> ないかと頑張っていて、その一つが現場発生情報のオンサイトリアルタイム
> 収集システム「サイファーズダイアリ」です。これは、葛貫さんに紹介して
> 頂いた十勝型田園空間博物館「アミューズ」の情報発信、都市と農村の意思
> 疎通に使われ始めています。

昨日のシンポジウムのお話にもあったのですが、多摩美術大学の
須永先生が取り組んでいらっしゃるPublicing(出来上がってしま
っているものだけ提供するのではなく、その過程をも公開していく
という感じでしょうか?)というのは、とても大切だなと思います。
そうすることにより、それぞれの過程に携わる人が、いろいろな立
場の人の多様な視点からフィードバックを受けとることができるよ
うに思われます。読み手の才覚次第でいかようにも発展させられる。

昨日のシンポジウム、すごく面白かったので、皆さんにも私なりの
報告をしたいのですが、内容が濃く、私の脳味噌には過負荷で、
いい加減なことを書くよりはと思い、昨日の話そのものではないの
ですが、関連情報をご紹介しておきます。

コーディネーターは、東京大学大学院情報学環助教授の水越伸さん
で、MELL(Media Expression, Learning and Literacy) Project
http://mell.jp/ に関わっていらっしゃる方でした。

現在のマスコミを多様性の低い人工林に喩え、情報の送り手と受け
手の過度の分離、メディアの表象と共同体の乖離等の問題を緩和し
ていく方法として、自然と人工物が混在する里山復興運動のような
地域に根ざしたメディア・ビオトープをつくっていくことを提案し
ていらしたのが印象に残っています。

参照:地域社会における「メディア・ビオトープ」のデザイン
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/chousa/media/pdf/030606_2_s2.pdf

そういう場のデザイン、そこで役に立つツールの開発に、多摩美術
大学の情報デザイン学科の方々が取り組んでいらっしゃるように思
われました。

素人が聴いていると、まるで日本語のヒアリングテストを受けてい
るみたいだと、娘が言っていたのですが(^^;、お話しになってい
る一文をきちんと理解するには、その背景にある沢山のテキストを
知らなければならないのだろうなと思われると同時に、それを知り
たいと思わせる迫力を持つ水越先生。

発せられていることばの字面を追うのではなく、そのもう一層深い
層にある、相手が言わんとしていることを、じっと話し手の目を見
ながら聴き取り、それを「かたち」にする方法を模索なさっている
いるように感じられる須永先生。

すごく素敵な組み合わせだなと思いました。

クリエーターが持つ目力(化粧品のキャッチコピーではありません
(^^; )に引き込まれた数時間でした。
いつものた〜りという感じで生活しているところ、久し振りに集中
したので、今日はまだヘロヘロです(笑)。


そうそう、書きそこなってしまっていたのですが、 [BlueSky:5738]
> 巨大な蓄積物に張り付く人間。。。作る者、自らが作品の一部に
> なっているのかもしれない。。。それを意図した作品だとしたら、
> それは、すごい。。
を読んだ時ソワッと鳥肌が立ちました。そうなのかもしれませんね。

では。


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