[BlueSky: 5395] 日本の人口減について


[From] 森本信生 [Date] Tue, 30 Sep 2003 12:23:43 +0900

 日本の少子化対策はお寒い限りです。子どもが育てにくいように政策を推進しているよ
うにさえ感じます。長時間労働、貧困な福祉の実体をみれば、安心して子育てできないと
いうのが、いま小学生の子どもがいる我が身にとっての実感です。単身赴任のため、3人
目も時期を逸してしまいました。

 でも日本の人口が減ることが、そんなに嘆き悲しむことなのでしょうか。

 1億3千万を基準に考えているようですが、それが正当でしょうか。6000万人は大正
時代の人口です。3000万人は江戸時代の人口です。いまバブルで膨れ上がっているの
ではないでしょうか。持続的社会を築くのであれば、耕地面積を基準に人口を考えるのが
正当ではないでしょうか。そうしたら、今の半分の人口でも多いということになるのでは
ないでしょうか。
 たしかに、働く人の数が減ることが懸念されます。しかし、労働生産性は飛躍的に向上
しています。稲作においては水田単位面積あたりの就労時間は、戦前の1/10(もとっ
とだが数字を忘れた)以下です。(もちろんエネルギー生産性ものすごく悪くなってきて
いるので、この生産体系のままで持続的社会の構築は無理ですが)。しかも、労働可能人
口の比率が、めちゃくちゃに減る訳でもありません。昔は老人が少ないかわりに、子ども
が多かったのです。最近は、それが逆になっているのです。労働可能年齢も昔より拡がっ
ています。年寄りが元気ということです(もちろん死ぬまで働けという意味ではありませ
んが、40年ぐらい前は55歳が停年があたりまえだったのではなかったでしょうか)。

 人口が減れば、すべてにゆとりが出てきます。多くの環境問題がそれだけで解決が容易
になります。劣悪な住居環境、交通渋滞、住宅地造成のための自然破壊、生物多様性の減
少、資源の過剰利用、廃棄物、温暖化もすべてが、人が少なければ、解決がより楽です。

 私は、日本の人口が減ることに、なぜそんなに危機感を持って語られているのがよくわ
かりません。持続的社会構築のためには、必要なことではないでしょうか



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