bluesky MLで京都近在の皆様
明日9月26日(金)の晩に京大農学部でカンボジ
アのNGOの方と小さなワークショップをします。
主なテーマは、
「自然保護・活用への実のある住民参加」と
「外からできること」です。急なご案内になって
しまいましたが、東南アジアに限らない国内外の
地域環境問題に関心のある皆様の積極的な参加を
お待ちしています。
大石高典(京大・理・院生)
以下、転送・転載大歓迎!!
============
‐プチ・ワークショップ‐
****************************
『「住民参加」型資源管理の問題点と可能性』
−カンボジア、トンレサップ湖漁村におけるNGO活動から−
****************************
●話題提供者:松本清嗣さん
(NGO:るしな・こみゅにけーしょん・やぽねしあ)
○コメント:湯本貴和さん(現地訪問者:総合地球環境研究所
)
*日時:2003年 9月26日(金)19:00〜
*場所:京大農学部総合館N−378教室
*入場無料!参加歓迎!ワークショップ終了後、
宴会を予定しています。
********
ワークショップ趣旨:「住民参加」の政治性を問う。
地元住民こそが、地域資源の管理(=自然の保全と活用)
の主人公であるべきだ、という考えかたは、表面的である
にせよ、国内、国外を問わず深く浸透してきているように
思われる。
しかし、一概に「住民参加」といっても、それが外発的な
ものである場合、実際には「土着ボス」、あるいは地域の
有力者が住民の利益の代表のような顔をして利権の独占を
正当化するための外向きの理屈に堕してしまうことも多い
のではなかろうか?
つまり、地域社会が市場経済にいったん巻き込まれ、経済
的な混乱を経験したあとに再び地域の資源を元手に「コミ
ュニティ」を再生、成熟させるプロセスとして「住民参加」
型資源管理を位置付けるならば、その発展は従来の土着の
政治性との対決をなくしてはあり得ないであろう。
今回のプチ・ワークショップでは、NGO(るしな・コミュニ
ケーション・やぽねしあ)の立場からカンボジアの農村に村
人全員が加入できる「コミュニティ協同組合」の場を中心と
して10年以上「コミュニティ」にこだわって支援活動を続け
てこられている松本氏に、カンボジア中央部の大きな湖、ト
ンレサップ湖沿岸漁村でのご自身の取り組みを語っていただく
。
トンレサップ湖では、近年水産資源の減少が進んでいるが、
それには、内戦後の混乱によるヴェトナム漁業難民の流入と
魚醤の原料でもある魚の需要の増加に伴う違法漁業の蔓延、
周辺の森林破壊に伴う土砂の湖への流入がある。現地調査に
基づくこれらの実態と、商業漁業者の占有漁業区にアクセス
できない(排除されてしまう)零細な家族漁業者の生活につ
いても紹介していただく予定である。
では、地元の利権関係の中で、よそ者であるNGO、研究者、
ボランティアはそれぞれ何がどこまでできるのだろうか?
よそ者かつ当事者として、地域の問題にどこまで関われる
のだろうか?松本氏の問題提起をもとに、カンボジアに限ら
ない、「外部からの地域問題解決への参加」の政治性と可能
性についても議論を深めたい。
**************************
松本清嗣さんと「るしな・こみゅにけーしょん・やぽねしあ」
について、より詳しく知りたい方は、「るしな」のホームペ
ージをご覧ください。
http://lcj.press.ne.jp/index.shtml
講演会連絡先:
e-mail: takanori@jinrui.zool.kyoto-u.ac.jp
Tel. 075−751−9576(芦生ゼミ:大石)
----
Dept. of Zoology, Faculty of Science,
Kyoto University, Japon
Oishi Takanori takanori@jinrui.zool.kyoto-u.ac.jp
(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。