[BlueSky: 5355] Re:5353 葛布ついて


[From] "Y.kuzunuki" [Date] Mon, 08 Sep 2003 12:28:41 +0900

こんにちは、葛貫です。

昨日、子供の用事があって出かけたら、道端に紅紫のクズの花が咲
いていました。もう秋なんですね。

和尚さん:
> > 昨日あなたの「葛」の草冠は真中が切れているということを知りました。
> > なんとも雅なお名前ですね。

昨年まで↑であることを知らず、19年以上、自分の苗字を正しく書
いたことがなかったんです(^^;。

> > それと次の10手くらいが動き出しました。

乗りかかった船ではなくて、出港した船の船員なんですね(^^;;。
ずっと誰かに整えてほしいなと思っていた「4I社会」づくりに関
連する企画に自分が少しでも関わることになるなんて思ってもいな
かったです。

さがわさんwrote:
> で、自分もまねて葛から繊維をとってみたのですが、とても
> 丈夫できれいな繊維がとれました。軽く漂白すると真っ白な
> 繊維になります。

面白そうですね。来年の夏休み、子供たちとやってみよう。

日本ではクズは、若芽をてんぷらにしたり、根茎から葛粉をとった
り、根の皮を剥いで干したものを発汗や解熱薬として用いたり、蔓
で行李などを編だり、繊維にして葛布を織ったり、等々、日常生活
で利用されてきた植物なんですね。

でも、米国やオーストラリアでは、飼料や砂防用として栽培してい
た日本産のクズが野生化してはびこり厄介者になっているようです。
上記のような利用がなされなくなった日本でも同じような厄介者に
なりつつあるのかもしれませんが。竹と同じですね。

植生と文化のかかわりが薄れ、忘れられて行ってしまうのかな。

そうだ、そういえば、こんな記事をみかけました。

「パプアの焼き畑」よそで撮影 コスモ石油の広告写真
http://www.asahi.com/national/update/0901/033.html

大手新聞社も、企業のイメージ戦略をバックアップするだけはなく、
事実を伝えてくれることもあるんだな、と思った次第です。


> 葛の繊維の手触りを知って、“絹”が、いかに高貴な存在だ
> ったかが、理解できたような気がしました

絹も、錦、綾、繻子、縮緬、羽二重、絽、紗、等々、織り方に
よって全く肌ざわりの違うものになりますね。

絹は高級過ぎて、遊びには使えなかったのですが、以前、実家の近
くに毛糸の問屋さんがあり、いろいろな種類の毛糸をさわるのが好
きでよく通いました。羊毛、アンゴラ、モヘヤ、キャメル、カシミ
ア、アルパカ、動物の種類によって、全く手ざわりが違うんですね。

漁に出る人のために水を弾くあぶらぬきしていないしっかりとした
糸で編むアイルランドのアラン島のフィッシャーマンセーター、
ふうわりと空気をふくませ軽く仕上げるために撚りをかけていない
糸で編むカナダのカウチン、何色もの細い糸で模様をえがきながら
編むことで保温性を高める北欧のフェア・アイル等々、セーター
一つをとっても、その土地の風土とかかわりながらつくられてきた
のがうかがわれて、楽しかったです。

子供が育って時間に余裕ができたら、またいろいろな種類の糸をい
じろうと思っていたのに、夏の麻、冬のウール、オールシーズンの
綿、等々、季節による衣類の素材の使い分けにも、ずぼらになって
いたなと、さがわさんの[5353]を読んで気付きました(^^;。

ではでは。


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