[BlueSky: 5203] Re:5202 “ The Skeptical Environmentalist ”


[From] "Yamaguchi" [Date] Wed, 25 Jun 2003 19:34:25 +0900

葛貫さん、

> 【4295】からのスレッドで話題になった“The Skeptical
> Environmentalist (Bjorn Lonborg)”の翻訳本が明後日(6/27)に
> 発売されるようです。
>
> 「環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態」
> ビョルン・ロンボルグ (著), 山形 浩生 (翻訳)
>
>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/tg/detail/-/books/4163650806/reviews/ref
=ed_er_dp_1_1/250-0370677-5509058
>
> 一般の人が,ちょっと読んでみようかと気軽に入手する気になれる
> 価格ではないかもしれないけれど,上記のサイトにアップされてい
> るレビュー,面白かったです。

この本に対して Scientific American 誌が特集を組み、著者を大勢で槍玉に
した号がありました。

「ホントの実態」というのが曲者です。
原本の章をいくつか読んでみました。途中で疲れて通読はやめました。
部分的な真実を使って巧妙に曲げて議論している部分は疲れます。
ホントもうまく選んでつなげて論じると嘘もつけるということでしょうか。
環境保護団体の欺瞞の指摘についてはうなずける部分も多いのですが。

Spin doctor:Brownlash対 Greenの戦いという構図があります。
両サイドの本を数冊ずつ読み比べてみました。化学物質問題については
brownlashたちの共通点は直接的な人間への安全だけを気にしていることで、
その枠内では正しいことを能弁に主張していますので、反論がとても難しい。
しかし、環境の中で人間が生かされていることを視野から外して論じています。
地球環境は人間に都合よく管理され(てい)るのだと思っている人たちなのでしょ
う。

山口正士
琉球大学理学部海洋自然科学科


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