[BlueSky: 5128] Re:5127 SARSに関して


[From] "Y.kuzunuki" [Date] Tue, 20 May 2003 23:22:32 +0900

こんにちは,葛貫です。

学生時代に農芸化学(生物化学)を学んだだけで,詳しいというわ
けではないのですが,

鈴木さんwrote:
> 他のMLで、なぜ韓国人・日本人にはかかりにくく、世界の患者数
> の内中華系国家の感染率が95%以上を占めるのか、私がDNA
> によるのかも、

いろいろな国のヒトをサンプルにしてSARSの感染試験を行うことは
できないし,生活環境,治療体制が異なるので,このような統計
データが,今の時点で実際にとれているのか,どの程度確かなもの
なのか,わからないと思います(^^;。

SARSと蛋白質というと,最近下記のような記事を見かけました。

「日本SGI、治療薬開発に向け、北里大とSARSのタンパク質立体構
造を予測」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030513-00000098-myc-sci

・・・前略
構造予測には、ホモロジーモデリング法にもとづき梅山教授が開発
した技術を使った立体構造予測ソフトウェア「PDFAMS Pro」「PDF
AMS Ligand」が用いられた。研究グループは、このソフトウェアを
用い、米疾病対策センター(CDC)などから公表されたSARSウイルス
のゲノム配列をもとにして、ウイルスの自己増殖性に関係する酵素
タンパク質「Proteinase」「RNA Polymerase」「Helicase」の立体
構造を予測したという。ホモロジーモデリング法は、タンパク質の
3次元構造を1次元配列(今回の場合はSARSウイルスのゲノム配列)か
ら推測する技術。現時点では、SARSの治療薬は世に出ていないが、
今回、SARSウイルスの中で人体に影響を与えるとされる3つの酵素
タンパク質の立体構造が予測されたことで、この3つをいわば狙い
打ちした新薬の開発が行える。

「インシリコサイエンス」のサイト http://www.pd-fams.com/
にもう少し詳しい説明が載っていました。

一塩基多型等,感染者個人や系統ごとの遺伝子の微妙な違いが,
SARSウイルスの自己増殖に関係する酵素蛋白質の生成過程や機能に
影響を与える可能性があるかもしれないと思いました。


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