山口さん、返信、ありがとうございました、葛貫です。
> 試行錯誤で薬品をスクリーニングするだけでなく、体内で具体的に何が
> 起こっているのかを見破る研究が先行するような時代に移るのでしょうか。
具体的に何が起こっているかを調べて、都合の良い方向へ反応を進
める酵素(タンパク質)をデザインし、人工的につくりだす、とい
うような研究も行われているようです。
アミノ酸を順次くっつけていって、思い通りの高次構造をもつタン
パク質をつくれるようになるまでには、まだまだ研究が必要なよう
です。
> ネットワークの自己組織化の話が複雑系としての生態系の解析にも
> 及んで行くような勢いですね。
はい。
仮に、ひとつの酵素や生理活性物質を他所から持ってきて、その場
に活性を持っている形で入れることができたとしても、他と連動し
なければ系がうまくまわってゆかなくなってしまう、生態系に似て
いるな、と思います。
> 極端な言い方をすれば、海産動物の集団は大きく変動するのが
> むしろ当たり前であって、そのメカニズムとしては、幼生を流動拡散
> させる海水流動のゆらぎが効いています。
昨年当たりから、家の者がクラゲにこっていて、春先、クラゲ採り
に出掛けています。
昨年は3月〜4月初旬に5種類のクラゲが採れ、今年もと、期待して
同じような時期にでかけたところ、昨年と同じ種類のクラゲが全く
見当たらず、がっかりして帰ってきました。
水温や海水流動の影響があったのすね。
今年は、何だかわからないエフィラとコモチカギノテクラゲという
小さなクラゲを1匹ずつ海から持って帰ってきました。
1か月半ほど経って、ミズクラゲのエフィラだったことがわかり、
もう1匹は「本来なら生殖腺が発達するところ(口柄上か、放射
管上)に水母芽がついて、親と同じ小さな水母が分離してきます」
というもので、今、600匹位に増えました(^^;。
単為生殖で増えるようにできている生物は、いとも簡単にクローン
をつくるんですね。
間引きをするのは嫌なので、適当に新旧交代(?)させながら、
個体数を増やさずに済む方法はないかな、餌の量でコントロール
できないかな等と話しているところです。これから夏場にかけて、
水温が上がってしまうので、保たないかもしれませんが。
水圏のいきものって、陸圏のいきものとは、体のつくりや増殖の仕
方等が違って面白いですね。
5月10日(土)に横須賀の海洋科学技術センターで施設の一般公開
が行われ、潜水調査船「しんかい」が採ってきた深海生物も展示さ
れるらしいので、楽しみにしています(^^)。
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