[BlueSky: 5045] Re:5035 ヒートアイランド対策


[From] "ASHRAE" [Date] Mon, 31 Mar 2003 12:02:58 +0800

澤口さん、葛貫さん、横レスで申し訳ありません。
香港の鈴木と申します。

澤口さんwrote:
> 具体的には夏場の午後1時から4時までのエアコンが全てです。
> いわゆる「できることからやる」節電は発電所計画とはあまり
> 関係有りません。

澤口さんのいわれるとおり、オンピーク時の電力量を全体的に減
らしてやらなければ、オンピークの最大値(夏場の午後1〜3時)
+安全係数で建設される発電所は減りません。そして、オンピーク
の最大値で建設された発電所は、オフピーク(特に冬場)では容量
が余ります。しかし、効率を考えると停止させるわけにも行きませ
ん。水力発電所なら、揚水発電を行い、夜間の余った電力を昼間に
回せますが、火力・原子力では、そうそうこまめに発電容量を調整
できず、オンピーク以外は余剰施設となる、と以上は皆さん御存知
のお話です。

インドで見たのですが、インドの一般家庭で液式鉛蓄電池と双方向
コンバーター(交流/直流→蓄電池→直流/交流)を組み合わせて、
電力事情の悪い現地ですので、UPS目的で使ってました。それも
相当数の家庭に行き渡っているようで、専門ショップまでありまし
た。もちろんコストは液式鉛蓄電池+双方向コンバーター
(容量56Ah)ぐらいですので、数万円で構築できます。(鉛蓄
電池のリサイクル不足による鉛公害の問題はちょっとおいといて)
安価で電圧降下の激しいボンベイ・ニューデリーで庶民はたくまし
く生きていました。ちなみに、ほとんどの低所得家庭は、電力会社
の電線から勝手に分岐して、家庭に引き込む違法受電方式です。

そこで、日本では、UPS目的のインドとは違いますが、各家庭で
蓄電設備(電池は高性能で汚染が少ない安価なタイプなら何でもい
いですが)を設けて、夜間蓄電、昼間放電をすれば、かなりピーク
カットに貢献するかもしれませんね。

エアコンのコンプレッサーの始動電流とかの瞬時対応がポイントに
なると思いますが、各メーカーに始動電流の対応をお願いすれば、
量産でかなり安価な蓄電設備が提供でき、負荷平準化システム家庭
版が構築できるのでは?

おまけに、ハイテクは不要です。コンバーターのロスを減らす、高
効率長寿命低汚染の低価格蓄電池を開発すればいいのですから。あ
とは法規制の撤廃と電力会社の対応次第で可能です。

この方がソーラーパネルより発電所の新設防止には貢献するでしょ
うね。発電所建設費とコンバーター+蓄電池のコストとどっちが安い
か、
でしょうが・・・問題点は他に何かあるでしょうか?

これと同じ考えで、夏場の冷房による廃熱を地下に蓄熱して、冬場
にヒートポンプで利用することも考えられます。積雪地帯の融雪シ
ステムとしては実用化されているようです。これをヒートアイラン
ド対策に使えないでしょうか?地下の熱分布が変わって、逆に問題
がでるかな?

香港 鈴木



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