[BlueSky: 5009] Re:5006 武力行使後


[From] "Y.kuzunuki" [Date] Tue, 25 Mar 2003 11:53:10 +0900

澤口さん、こんにちは、葛貫です。

> アメリカの戦略産業といったら、石油と穀物、それに文化戦略として
> のハリウッド映画とニュース配信やスポーツ中継のテレビ番組ですね

映画と言えば、昨日はアカデミー賞の授賞式だったんですね。
http://www.asahi.com/culture/update/0325/005.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030324-00001047-mai-soci

主演男優賞を受賞した俳優の「この映画を作った経験は、私に戦争
の悲しみと非人間性を教えてくれた。今回の戦争に平和で早い終結
が来るように」という言葉が印象的でした。

エンターテイメントの真髄って何なのかな。
瀬名秀明さんの「八月の博物館」に、「アラジン」というアニメの
場面を回想しているこんな一節があったことを思い出しました。

 umbelievable sights, indescribable feeling
 Let me share this whloe new world with you
 ・・・中略・・・
 この歌が本当に素晴らしいと思ったのは、アラジンがただお姫さ
 まに驚異の体験を与えてあげているだけではないということだ。
 彼はジャスミンと一緒に魔法の絨毯に乗り、一緒に世界中を飛び
 回る。そして最後には満月を見ながらジャスミンと肩を寄せ合い、
 その美しい光景をふたりで眺め、分かち合う。顔を輝かせていた
 のはジャスミンだけではない。その表情を見るアラジンもまた喜
 びに溢れていた。・・・中略・・・作家と読者は全く新しい世界を共有
 するのだ。(p.359)

発信者が伝えようとするのは美しい光景だけではなく、愚かしさや、
怒り、哀しさなのかもしれない。それにどう向かい合うか、ある姿
勢を示した作品もあるだろうし、受け手を揺さぶり、答えは自分で
みつけてと問題を投げ出したまま終る作品もあるのでしょうね。

予定調和が好きなタイプには、新しい切り口で世界を見せてくれな
い作品も受けるかもしれないけれど、より刺激を強めなくては、
観客を引き付け続けることはできないのでしょうね。

> たぶん、穀物輸出と引き替えに石油の優先的管理権を戦後処理として
> 受けることになるのだと思います。
> しかも、安い石油がふんだんに使えれば、京都議定書の縛りがある日
> 本やらEUやらを出し抜いて対中国市場戦略を優位に進められます。

傍若無人に進められているこの計画、面と向かって反対するものは
脅したり、お金をまいたりして黙らせることができても、面従後言、
面従腹背の冷笑を消すのは難しいと思います。
いつ、どこで、どうこけるか。

御自身や身近な人たちの生活に必要な水源、食糧やエネルギーの
生産手段を持っておられる澤口さんが、ちょとうらやましいです。
「ものほしさ」から離れた暮し方というのもあるのですね。


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