[BlueSky: 4946] Re:4872


[From] Nobuya Tsuchida [Date] Sat, 15 Mar 2003 10:40:33 +0900

大島殿                      土田です。
 間延びした返事で申し訳ありません。ご指摘の点で、考えてみたい事があった
のと私的な事でこんなに遅れてしまいました。
 大島さんご指摘のコジェネというのは北欧などで行われているバイオマス発電
及びその余熱の二次的な利用の事だと理解するのですが、違っていたらお教え下
さい。
 日本の林業が成り立たなくなったという事は衆知の事実として、その林業によ
る針葉樹の植林そのものが山の荒廃に繋がっているという事を指摘する人もお
り、その事が高知県四万十川上流の広葉樹植林にも現れています。海を豊かにす
る為に、陸を豊かにするという考え方によるこの植林は、他方バイオマス発電に
主として用いられる針葉樹の減少を意味しており、バイオマス利用に関しても、
初期と広葉樹植林の拡大以後では様相を変えるという問題を内包しています。
 以前提示したダムの問題も含めて、かつて存在していた生態系に戻す事は無理
としても近づける努力をするという意味で、如何に人間の生活と生態系に矛盾を
少なくするかという観点に立った考え方の必要性を考える訳です。
 現在の自治体の取り組み方を見ても、北に行くほどバイオマスに対する関心が
高いというのもそういった植生の問題を抜きには考えられない訳で、私が腐葉土
の問題を発電に関連付けて考えた事と、その実際の発電が有益化どうかは別の問
題であり、その意味で、余りふさわしい例示ではなかったかと反省している所です。
 ちなみに福岡県ではごく一部ですがダム周辺に広葉樹を植えるという自治体が
出てきた様で、これが広がれば良いがと思っているのですが、残念ながら町の利
益にならないとして住民監査請求の動きもあるとか、困った事ですが広域にわた
る植林には様々な問題がある事も事実として認めなければならないのでしょう。
 他方水不足の原因の一つは、冬の降雪の減少にあるという指摘もあり、地球温
暖化がこんなところにも影を落としている訳で、熱利用のあり方はよくよく考え
なければならない所まで来ている事が、こんなところにも現れている様です。
 散漫な文章で申し訳ありません。貴重なご指摘をありがとうございました。



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