[BlueSky: 4850] Re:4849 かくして人は誤解する


[From] "荻野 行雄" [Date] Thu, 6 Feb 2003 05:45:10 +0900

 山口さん
>>  教育とは要するに情報の伝達なので
>> 情報が変質しないように、妙な抵抗や、加速の生じないように、
>>
>>  ただその情報をそのまま受け取れるようにすること。
>> それが基本のはずだと思います。

>このご意見には賛成できません。

>情報のあやふやさ、視点を変えれば姿が違ってくる性質、
>そして受けての状況で大きく変質することを踏まえれば、

 ははあ、見事に誤解されてしまったようで、
「その情報をそのまま受け取る」というのは、
「その情報を無批判に受け入れる」ということとは全く違います。

 「妙な抵抗や、加速の生じないように」というのは、
人の話を聞くときに「そんなわけ無いじゃん」と思うのと同じように
「なるほどそうか」と思うのも危険であり、
否定も肯定もとりあえず控えて、ただその内容に集中するという意味です。

 「あやふや」な情報をその「あやふや」であることも正確に認識して
受け取るということなんです。
 そうして初めて、その情報が胡散臭いか、信頼に足るものか
正しく判断できるので、そもそも受け取るときに変化してしまった情報を
どう判断してもただの無駄でしょうということです。

 つまり「自分(の個性)を沈黙させることが出来る」というのは、
主観を脱して客観的な視点に立つという意味です。

 まさか山口さんは、情報には、客観的に接するべし
という考えに反対なのでしょうか。


> 数十年前まで大多数の科学者が信じていたことが、新しい
>情報や解釈の変更で大きく変化しています。

 信じているというのは、本当はそのことを知らないわけで
そのことをその情報から正確に理解していれば、
 「だったら本当の所を自分がもちょっと調べてみよう」
という考えも出てくる余地があり、
その大転換を自分が主導することが出来るかもしれないわけです。


>HPを訪問して、書かれたご意見を拝見して驚いています。
>真剣に議論されているのは分かりますが、かなり現実離れ
>のお話が述べられているように感じました。

 何か反論がありましたらぜひ教えて下さい。
現実離れしているかどうかと言うのは、
結局社会の中核である知識層のみなさんが
支持推進して下さるか足を引っ張るかということですよね。

  ● 
| 荻野 行雄 ogino.yukio@nifty.ne.jp
| http://member.nifty.ne.jp/kanngae/
|________________●






▲前の記事へ ▼次の記事へ △記事索引へ △青空MLトップへ

(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。