[BlueSky: 4718] 環境行政  Re:4700


[From] "suka" [Date] Mon, 9 Dec 2002 23:57:50 +0900

山口さん みなさん

    須賀です。

山口さん、はじめまして。わたしの知らないことばかりで、
とても興味ぶかくよませていただいておりました。山口さん
のお考えからずれてしまうのかもしれませんが、環境行政
について、日ごろ考えていることについて、発言してみたい
という気になってきました。

山口さん:
> 環境行政について情報を集めるにしたがい、日本の役所
> の場当たり的な対応:問題が起こらないと動かず、動いても
> パッチワークで表面的に対応して中身を隠しておく、という
> 性状が見えてきますが、・・・

わたしがこの1週間くらいずっと考えていたのはこのことでした。

なぜ、環境行政はこうなるのだろう? と。

実は、自分なりの答案はあたまのなかにあったのですが、それを
おおやけの場で言っていいものかどうか、ずっと躊躇しつづけて
きたわけです。今でも、言っていいものかどうかわかりません。
でも、言っちゃえ。

環境行政は、行政のなかでひとも予算もすくなく、力がなさすぎる
のではないでしょうか?

この点をかえないかぎり、なにをいっても、根本的な解決には
ならないような気がします。

ほかの都道府県のことは知りませんが、長野県の場合、生活環境部
の予算や人員は、たとえば土木部などにくらべてずっとすくないです。

土木部や林務部には、技術系の行政職員がたくさんいて、専門的な
知見をもっています。それに対して、生活環境部には、環境行政や
環境科学の専門家がいません。しろうとのあつまりです。

彼らはみんなものすごい自己犠牲の精神をもって日々骨身をけずって
仕事をしています。だから、問題が山積していることはよくわかっている
し、自分たちがもとめられていることにいかにこたえきれていないか
ということも、ほかのだれにもまして、よくわかっています。そして、一生
懸命仕事をして、2、3年たつと、ほかの部局にうつっていきます。

次にくるひとたちは、また一からの出発です。

このこと自体はすばらしいことです。環境の問題は、専門家だけがやる
ことではない。いろいろな視点をもったひとたちが、さまざまなかたちで
関与していく。これは環境行政にとっても大事なことです。

でも、環境行政に、中長期的な視点でとりくむひとたちが行政組織の
なかにだれもいない、というのも、片手おちではないでしょうか。

これで果たして、「場当たり的な対応」をこえるものを、どのように
してうみだしうるでしょうか。

長野県の環境行政は、しろうとだけでやっているわけです。

国の場合、すこし事情はちがうようです。環境省には、環境のことを
場所をかえながらいろいろやっていくひとたちがいるようです。でも、
僕がきいたかぎり、もとめられる課題に対してひとが少なすぎて、
みんなヘロヘロ状態だそうです。

そんなことで骨太な構想など考えられるでしょうか?

今は行政一般にきびしい批判がよせされる時代です。その気分は
僕にもよくわかります。だからこそ、こんなことを思うのです。

いったいどうしたらいいのでしょうか?

   須賀 丈



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