[BlueSky: 4700] Re:4699 除草剤についての情報求む


[From] "Masashi Yamaguchi" [Date] Mon, 2 Dec 2002 06:18:38 +0900

邑瀬さん、おはようございます。

早速のレスポンスありがとうございます。

以前の邑瀬さんのメッセージを過去ログで拝見していたので、このMLに
加わることにしたしだいです。どうぞよろしく。確かに専門的で詳細な情報は
私信にしたほうがよいでしょうが、一般的な段階では興味を持っている方も
あるだろうし、むしろ問題が現実にあることを知っていただきたいとも希望
しています。

> 一般に水素イオン濃度が高くなると(芳香族環の窒素に水素が配位して疎水性
> が増すので)吸着しやすくなると思います。シマジンではないですが、アトラ
> ジンやリニューロンによる土壌吸着性の研究を私の出身講座の人がやっていま
> した。シマジンは化学構造からしてアトラジンに挙動が近いと思われます。題
> 名のみですが参考文献をお知らせします。目次の一番上の論文です。
> http://wwwsoc.nii.ac.jp/jssspn/kaishi/fspn047-2.html

この報告の内容はいずれ拝見したいと思います。
海水中での吸着の挙動は水素イオン濃度だけで判断できなさそうであるかなと
思っていますが、考えるための手がかりを模索中です。ヒントを下さってありがとう
ございます。周囲に化学の専門家はいますが、除草剤のような化合物に詳しい
人はいないし、自分の化学知識は40年前の教養学部時代のものです。

ちなみに、海外では除草剤の海水中、堆積物中の存在量と生態的な影響について
の実験観察をした初歩的な論文が最近出始めています。

ついでの質問ですみませんが、シマジンとアトラジンは同類のトリアジン系除草剤
として良く似た性質をもち、生理活性も同様であると思えますが、シマジンは水質
基準項目に含まれているのに、アトラジンは監視項目にも含まれないでいて、PRTR
にやっと入っている、という差は何が理由でしょうか。年間出荷量を較べても大差は
無いし、動物実験による環境負荷データについても、顕著な差が見当たりません。
環境行政について情報を集めるにしたがい、日本の役所の場当たり的な対応:問題
が起こらないと動かず、動いてもパッチワークで表面的に対応して中身を隠してお
く、
という性状が見えてきますが、これもその歴史を引きずったケースの一つなのかしら
と邪推しています。





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