[BlueSky: 4595] 上海ガニ


[From] "Y.kuzunuki" [Date] Fri, 04 Oct 2002 19:24:48 +0900

こんにちは、葛貫です。

「休耕田を上海ガニの里に 山形・山辺 湧水利用」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021004-00000004-khk-toh

「 中華料理の高級食材として珍重される上海ガニを養殖する試み
が、山形県山辺町作谷沢地区の山間部で進められている。地元農家
らが生産組合を結成、豊富なわき水と休耕田を活用して5月に飼育
を開始。試行錯誤を重ねながら育て、11月に水揚げする予定だ。
・・・後略」
というニュースを見かけました。

日本には、上海ガニ(シナモクズガニ)と同属のモクズガニが、
北海道から沖縄の河川の上流域から汽水域、浅海域に分布していて、
漁業資源として利用されています。モクズガニの資源の維持・増大
のために、種苗放流をしている地域もあったように記憶します。

休耕田(開放系)で同属の外来種を養殖することにより、競合や
交配等の問題が生じたり、上海ガニの分布域の拡大が起こること
はないか、気になります。
広がり出したら、制御できないだろうな・・・。


環境省の
「中央環境審議会自然環境・野生生物合同部会議事要旨・議事録」
http://www.env.go.jp/council/17nat-wil/yoshi17.html#01
「第1回生物多様性国家戦略小委員会(1日目)」を見ると、

(1)農林水産省全般(農林水産省)
(委員)生物多様性保全上の問題は、生息・生育地の消失・分断、
乱獲、外来種の侵入の3つ。外来種の問題は、農林漁業の根本的な
あり方と関わる。有効に使える生物資源が国内にあるのに、経済的
な理由だけで外国産の生物資源を導入することについて考え直す必
要があるのではないか。検疫制度に生物多様性の視点を入れられな
いか。

という意見が出されたようです。

遺伝子組み換え作物の作付けに関しては、几帳面に扱われているよ
うですが、外来種については、議論が尽されないうちに、現場で
安直に導入されてしまうことがあるのだなと、びっくりです。
水産試験場とか、大学・博物館等の研究機関の人は、ノータッチと
いうか、このような取り組みに口を出す権限(?)を持っていない
のでしょうか。


食べ物関係でもう一つ。

「ユニクロ印(?)の野菜、果物が販売開始、ネットストアも開店」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021004-00000093-myc-sci
という記事がありました。

すべての作物について、栽培履歴をWebサイトで公開し、会員制の
通販や、インターネットを通じてのオンライン販売、移動販売を行
い、価格は、一般のスーパーマーケットより2割ほど高くなるそう
です。

これからは、自主的に履歴を公開することにより、他の生産者と
差別化を図るというのが、ひとつの販売促進戦略になるように思わ
れます。
雰囲気や流行で何となく乗ってしまうのではなくて、選別できる
ように買い手も育たねば、ですね(^^;。


亀レスなのですが、Re:[BlueSky: 4582]

 月なき夜 こととう心しずまりぬ
  空にたゆたうインドラの網

ではでは。



▲前の記事へ ▼次の記事へ △記事索引へ △青空MLトップへ

(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。