[BlueSky: 4471] 管理人グループよりお知らせ:発言に伴う責任について


[From] "suka" [Date] Wed, 10 Jul 2002 15:13:50 +0900

管理人グループよりお知らせです。
   
内容は、メーリングリストでの発言に伴う責任についてです。

[BlueSky: 4434]で松尾さんが次のようにおっしゃいました。

>と言うことは、確認の取れていない情報に関しての発言や
>誰かに被害を与えるかも知れないと言う発言は、非常に危険だと
>言うことになります。
>例えば、電磁波の問題、タバコの問題、環境の問題にしても
>同じ事が言えると思うのですが、その辺りはどうなのでしょうか?
>どちらにしても、発言は慎重に行い、その発言によって生じる
>すべての責任を負う覚悟があれば良いと言うことですね。
>私には、自信がないのでROMになることにします。

その元になった発言については,一ノ瀬さんが既に[BlueSky: 4446]
で取り下げられていますので,敢えてコメントすることもないのかも
しれませんが,この機会に発言に伴う責任について管理人グループ
で話し合ったことをお知らせします。

速水幹由弁護士の,「インターネットと法律」というページに,
「ネット上の自己責任を認識しているか」と題された記事があります。
http://www.asahi-net.or.jp/~nf5m-hym/int.html#98-11

この記事によると,オープンなMLも公然性があるので,もし民法上の
不法行為や刑法上の名誉毀損や侮辱罪や虚偽風説流布による信用
毀損罪に当たるような投稿があった場合,しかるべき処置を取らずに
放置すると,投稿者の責任のみならず,管理人グループの管理責任も
問われることになるでしょう(でも,適切な処置をとればML自体の運営
には問題ないはずです)。その意味では,確かに発信者(投稿者と管理
人)の責任をよく自覚しておくことが大切,ということになります。

さて,そこで問題は,どういう行為がそのような罪に当たるのか? です。
上記速水弁護士の記事によれば,
故意または過失により他人の利益を侵害して損害を与えること,あるいは
他人を誹謗中傷したり,嘘の噂を広めることなどが,それに当たります。
しかし,仮に他人の名誉を毀損する行為であっても,公共の利害に
関する事実(事実の公共性)について,もっぱら公益を図る目的で
行った場合で,その事実が真実であることの証明があれば(あるいは
真実であると信じた確実な資料や根拠に照らし相当の理由があれば),
罪に問われないのだそうです。民法の方でも,真実であると信ずる
に足る相応の理由があれば罪になりません。

これがどういうことかを考えてみますと,
基本的にまだわかっていないことや現時点で正しいとされていること,
あるいは典拠のある情報を引用して紹介したり,自分が経験した経験的
真実を書いている分には問題ないということです。
もちろん,意図的な誹謗中傷や人格攻撃はNGです。しかし,そのことは
過去ログ検索ページの参加ガイドに書いてあります(以下再掲します)
ので,皆さんご存知ですよね。

====(参加ガイド)ここから====
●相手の名前は、「さん」づけでよびあいましょう。

●議論の内容はWeb上で公開されています。
メール投稿者の著作権は尊重されます。しかし投稿内容は新聞の投書欄
などの場合と同じように不特定多数の方々に共有されることになります。
ただし、新聞などの場合とちがって管理人による取捨選択や校正は一切
ありません。
メールアドレスを公開したくない方は、アドレスを< >でくくり、その
前に本名またはハンドル名をつけてください(例:日本一
<ichi_hinomoto@kurodabushi.ac.jp>)。こうすると,Web上のSubject
一覧画面で投稿者の欄に表示されるのが,メールアドレスではなく本名
またはハンドル名になります。

●メールはプレインテキスト形式で送ってください
多くの場合、設定の変更はいりません。
半角かなや、機種依存文字の使用はご遠慮ください。また、HTML形式
のメールやマルチパートメール(リッチテキスト形式やスタイル化文書
とか、別の文書を添付したメール)もご遠慮願います。
マイクロソフト系のメーラーの設定は間違いやすいので、十分にご注意
ください。
また、FEP(フロントエンドプロセッサ=Windows系のかな漢字変換
補助プログラム)やIM(インプットメソッド=Macintoshのかな漢字
変換補助プログラム)の中には、自動的に半角かなにしてしまうものも
あります。

●メールの投稿先は、bluesky@sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp です。
管理人への御意見、お問い合わせは
owner-bluesky@sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp です。お間違えのない
ようお願いします。また,過去に送られたメールのSubject一覧を
メールで得るなど,コマンドメールの送り先は
majordomo@sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jpです。コマンドメールの詳細
はこちらのページ(http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/helpml.html)
をご覧ください。

●ほかのひとへの人格攻撃や誹謗中傷をしてはいけません。
なお、メール応酬に疲れて、やめたいなぁ〜、と思ったら、ちょっと
ひとこと管理人(owner-bluesky@sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp)に
お知らせください。管理運営の改善のための参考にさせていただきます。

●営利目的の投稿は、おことわりします。
====(ここまで。http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/bluesky2.htmlより)

結局どういうことがいいたいのかといえば,悪意をもって虚偽の投稿を
されては困りますが,常識的に普通の発言をしている分には(充分な
理由をもって真実であると信じていることを説明したり,自分の意見の
表明であることをはっきりさせて発言する(「……と思います」「……
と感じます」という語尾にすると安全だと思います)限りにおいては,
罪に問われたり賠償責任をとらされたりする危険は,まずないだろう
ということです。逆に,そういう圧力を恐れて発言を自粛するような
空気は,自由な討論を意図して開設された青空メーリングリストの
存在価値を低めてしまいます。

[BlueSky: 4137]からのスレッドで話が出た,お茶大のウェブサイト
公開停止事件でも明らかになったように,管理人が過敏反応をする
ことは,自由な言論を阻害することになります。青空MLは,そもそも
自由な議論の場を目指していますので,普通に議論をされる限り,
発言を自粛されることは推奨しません。

ですから,あまり過敏になって発言の自粛をされることは
ないと思います。もちろん,発言内容が自己責任によるという
のは大原則ですから,無責任な発言は推奨されません。
自分の発言に責任をもつのは,議論の基本ですから。
これからも自由な議論が活発に行われる場として活用される
ことを,管理人グループ一同,願っております。

以上。

         青空メーリングリスト(BlueSky)管理人一同



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